内容説明
世界の「有機農業」はいま、いかなる現状にあるのだろうか。本書は日本、アメリカ、フランスを中心としたヨーロッパ、韓国・タイ・ベトナムといったアジア諸国を取り上げ、有機農業の基本的な理念と、各国での歴史的過程、農業技術や制度、振興政策等を論じるとともに、有機農業がひらく可能性を展望する
目次
第1章 日本の有機農業―農と土の復権へ(希望としての有機農業;日本の有機農業の歩み;日本の有機農業の現在;有機農業の技術とその世界;有機農業への期待)
第2章 アメリカの有機農業―「オーガニック」を超えて「ローカル」へ(社会運動としての有機農業の展開;有機認証の必要性と必然性;アメリカの有機農業の展開状況;連邦政府の有機農業支援;有機農業の近未来)
第3章 ヨーロッパの有機農業―発展途上のフランスを中心に(有機農家の素顔から;ヨーロッパにみる有機市場の拡大;有機農業が広がる局面から;フランス有機農業運動の潮流と制度構築;官民あげての有機農業振興)
第4章 アジアの有機農業―韓国とタイ・ベトナムの事例から(韓国の有機農業;タイの有機農業;ベトナムの有機農業)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
OMG
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80年近い歴史を持っている有機農業。なのに面積割合ではいまだ1%未満。有機農業の難しさを再認識させられる。 2017/07/21
S.J.
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「いま日本の『農』を問う」シリーズの第3巻。本巻では日本、米国、欧州、アジア(韓国・タイ・ベトナム)における有機農業の現状が紹介されている。個人的に興味をもったのは米国で有機農業の慣行化が進んでいるという話。カリフォルニアなどでは一部大規模農場に有機生産が集中化し、慣行農業と変わらないかそれ以上の経営発展を遂げた農場もあるらしい。有機農業に過度のエコロジー志向や地域志向などを思い描いている理想家にとってこのような慣行化は甚だ評判が悪いようだが、有機産業をビジネスとして成功させているのは頼もしいと思う。2016/02/07
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