内容説明
日本都市社会学という学問領域がいかにして形成されてきたのかを、社会調査史研究の視点から明らかにしようとするものである。戦前の黎明期から戦後、そして現在に至るまで、都市社会学は何を解明しようとしてきたか。奥井復太郎、磯村英一、湯崎稔などの研究者の足跡をたどりながら、日本都市社会学の展望と課題を描き出す。
目次
第1章 学問形成過程からの再発見―視角と方法
第2章 日本都市社会学以前の都市社会調査―異質性への視点とその限界
第3章 黎明期の日本都市社会学とその周辺―アカデミズムと社会調査の接点
第4章 社会的実験室としての東京―奥井復太郎の都市研究とその時代
第5章 都市社会調査の戦前と戦後―奥井復太郎と近江哲男の鎌倉調査
第6章 戦後の都市研究と総合調査―社会調査ブームと日本都市学会
第7章 調査プログラムとしての人間生態学―磯村英一・矢崎武夫・鈴木栄太郎による再解釈
第8章 日本都市社会学の形成過程と市民―被調査者へのまなざしの転回とともに
第9章 あり得たかもしれない都市社会学―湯崎稔の爆心地復元調査
第10章 日本都市社会学の確立とその後―市民・社会調査・ポジティビズムの変容
著者等紹介
松尾浩一郎[マツオコウイチロウ]
1972年神奈川県逗子市生まれ。1995年慶應義塾大学法学部卒業。2000年慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。現在、帝京大学経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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