内容説明
社会福祉士として最大限の自律性を確保した活動形態である独立型社会福祉士について、社会福祉士や関係者等が共通の理解を有し、それぞれの強みを活かして実践を継続することは、問題を体験している人びとにとって大きな利益となるだろう。担うべき役割を認識した独立型社会福祉士がますます増え、排除された人びとへの地域に根ざした支援を展開できるように、本書は企画された。
目次
第1部 独立型社会福祉士の理解―理論編(独立型社会福祉士の変遷;独立型社会福祉士の実態;独立型社会福祉士の課題と対応;独立型社会福祉士の特徴と役割;独立型社会福祉士とは)
第2部 独立型社会福祉士の理解―実践編(独立型社会福祉士の活動;想いを実践に移す方法)
著者等紹介
高良麻子[コウラアサコ]
横浜国立大学教育学部教育学科卒業。株式会社ビギ勤務、コロンビア大学大学院スクールオブソーシャルワーク修了、在宅介護支援センター勤務、東京家政学院大学人文学部人間福祉学科助手を経て、東京学芸大学教育学部人間社会科学課程准教授(社会福祉士)、日本社会福祉士会「独立型社会福祉士委員会」委員(2003~2006年、2008~2014年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
21
社会福祉士が国家資格となり、独立型社会福祉士は社会福祉士の専門性をどのように発揮する専門職なのかを考えることができました。現実は、国家資格といっても、社会福祉士として独立して成り立っていくうえでは経済的にとても厳しいものがあります。しかし、制度の狭間でいわば「排除」されているクライエントの人権を守るうえでは、とても重要な役割があるのではないかと思いました。しかし、制度的に福祉労働者が専門性を発揮できるように経済的にも制度的にも保障していく必要性を痛感しました。2016/10/15
壱萬弐仟縁
19
地域を耕す独立型社会福祉士(91頁~)。生活困窮者や障がい者に対する住民の偏見や先入観を軽減、住民相互に理解、交流できる仕組みの構築を行う。重要なことは、社会福祉士が、自分のスタンスを自覚し、強みを最大限発揮し、協働し、人生最後にいい人生だったと感じられるような価値ある生を生きられる社会をつくるため、ソーシャルワーク(SW)すること(113頁~)。終わり良ければ総て良しの人生とは何か。そのための社会福祉のあり方を考え、実践。日本社会福祉会では、①個人契約、②公的サービスや行政委託、 2014/12/10
小出享一
2
社会福祉士は全国で13万人いるが、その中で独立型社会福祉士は約800人いる。私自身、独立型社会福祉士の一人であるが、本書を読んで改めて、理論や実践を確認することが出来た。2014/08/11