内容説明
愛と勇気の読書力。無謀とも思える知的冒険!ブルーナの絵本世界からドストエフスキーの小説世界まで。物語を子どもへおくりとどけようとする人への道しるべ。
目次
1 遊びと幸せ―幼児の世界
2 驚きと歓喜―世界の外に触れる幼児
3 動物の友愛・動物との友愛―子どもを生きる
4 冒険と秘密―一人前の子どもを楽しむ
5 出会いと別れ―子どもと大人の狭間
6 日々の生活と向かいあう―生きる子ども
7 未知なる世界と探究する勇気―思春期の冒険
8 私とは何ものか・世界とは何か―青年の問い
著者等紹介
矢野智司[ヤノサトジ]
1954年神戸生まれ。京都大学教育学研究科博士課程(教育学専攻)中退、大阪大学助手、香川大学助教授を経て、京都大学大学院教育学研究科教授(臨床教育学講座)、博士(教育学)。専門、教育人間学・臨床教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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joyjoy
11
「ちいさなうさこちゃん」から「罪と罰」まで!物語同士が響きあい、つながり合って、新たなテーマが浮かび上がってくるワクワク。 そしてまた人魚姫!学生時代に自分が最近読んだ本として「人魚姫」を挙げたのは、人間発達学の時間だったはず。自己形成のためのレッスンという副題のこの本のなかでまた出会えた妙。自分なりの40の物語を考えてみる楽しみも。「読者は、それらの物語のなかに現に生きており、あるいは生きたいと願っており、そうしながら、日々その「私という物語」を作り直しているのだ」。「人魚姫」は? もちろんその一冊だ。2023/06/06
シルク
8
【2015年わたくしの3冊】2015年ぶっちぎりの第1位。今年読んだ中で、というだけではなかろう。おそらくこの本は、今までわたくしがわたくしの人生の中で読んできた本の内でもかなり上位にランクインしてくる本(*´Д`)「甘美な読書体験」という言葉が、ここまで似合う本も稀だと思う。…「無謀とも思える知的冒険」(1頁)を行うのだと、作者矢野氏は冒頭宣言する。そう、この淡い色の表紙の内側にみちみちと詰まっているのは冒険。幼児期から青年期まで、わたくし達はえりすぐりの40の物語の世界を次から次と駆け抜けていくことに2015/03/31