内容説明
京都で日本史学はどのような展開を見せたのか。東京遷都、二度の大戦、戦後復興といった激動の中で、東京とは異なる独自の発展を見せたのはなぜなのか。本書では、川島元次郎、西田直二郎、林屋辰三郎ら京都を代表する歴史学者を軸にして、19~20世紀にかけて京都で日本史学がいかなる変遷をみせたのかを解明する。日本史に関心を持つ人には待望の一冊。
目次
序章 現場からの史学史を目指して
第1章 『平安通志』編纂と歴史学―湯本文彦・阿形精一らの模索
第2章 長岡宮大極殿跡の探究と岡本爺平
第3章 海外雄飛時代の歴史学―川島元次郎と京都の歴史
第4章 『京都市史』編纂と歴史学―西田直二郎の挑戦
第5章 篠崎勝の前半生―愛媛大学に着任するまで
第6章 林屋辰三郎と戦後京都の日本史研究の環境
第7章 部落史への回帰―『京都の部落史』編纂と林屋辰三郎の「復権」
第8章 朝鮮通信使を描いた一絵図の変転
著者等紹介
小林丈広[コバヤシタケヒロ]
1961年静岡県生まれ。1986年金沢大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、同志社大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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