内容説明
グローバル化と域内統合が同時に進展するなかで、いかにして金融危機が勃発したのか。また、グローバル・マネーフローはどのような変貌を遂げたのか。そして現在、その変動を監視・制御する方策が喫緊の課題となっている。本書は、このような状況に鑑み、世界のマネーフローの実態を緻密に分析し、国際金融市場が抱える課題を浮き彫りにする。気鋭の経済学者が集った研究成果が今、明らかになる。
目次
グローバル・マネーフローのダイナミズム―金融危機後の新たな課題
第1部 2000年代におけるグローバル・マネーフローの変化(国際資金フローの新たな動き―2000年代の潮流;世界金融危機後のグローバル・インバランス―経常収支調整の地域格差とその要因)
第2部 域内資金フローの変化とユーロ危機(ユーロ圏の域内不均衡と最適通貨圏の基準の内生性―産業構造・産業内貿易データによる検証;ユーロ圏の隠れた救済メカニズム―TARGET2インバランスの効果;2000年代における欧州金融機関の対米投資―ミクロデータによる検証)
第3部 金融危機後のグローバル・マネーフローの新たな潮流(先進国金融政策の国際的波及―国際資金フローに対するグローバル・スピルオーバー効果;新興国の資本流出入とグローバル・ショック―金融危機と資本収支;近年の新興市場国における国際資本移動と金融政策―小国開放経済のDSGEモデルによる分析;グローバル流動性の変動と制御―グローバル・プルーデンスの構築に向けて)
著者等紹介
藤田誠一[フジタセイイチ]
現在、神戸大学大学院経済学研究科教授、経済学修士(神戸大学)
松林洋一[マツバヤシヨウイチ]
現在、神戸大学大学院経済学研究科教授、博士(経済学)神戸大学
北野重人[キタノシゲト]
現在、神戸大学経済経営研究所教授、博士(経済学)名古屋大学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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