内容説明
「文化の配達人」、理想の出版を求めた生涯。
目次
第1章 百年前の出版社の理想
第2章 出版社の創業と夏目漱石『こゝろ』の出版
第3章 関東大震災前後の岩波書店
第4章 岩波文庫の創刊と理想の全集の模索
第5章 創業二十年から欧米視察旅行まで
第6章 岩波新書の創刊、メディア規制への抵抗と出版活動の休止
第7章 占領下における出版活動の再開
著者等紹介
十重田裕一[トエダヒロカズ]
1964年東京都生まれ。1993年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。大妻女子大学専任講師、早稲田大学助教授を経て、早稲田大学文学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
11
正札販売(35頁)とは、現代のかんてんぱぱのように安売りしない売り方。高く仕入れて、廉価で売る。家族的な経営を心掛けていたという(47頁)。経済度外視で立派な書物を、の茂雄氏に、漱石氏はたしなめた(57頁)。茂雄氏は西田幾多郎氏を敬愛していた(82頁)。善は人生の問題にどんな意義をもつのか。柳田國男氏が「けちな悪人」という文章を書かれたため、茂雄氏は反論した(124頁)。出版人の矜持とのこと(126頁)。1927年岩波文庫創刊当時、*2つで40銭なら、コーヒー10銭、理髪50銭の物価と比較(141頁~)。2013/11/20
えむ
1
岩波茂雄の評伝。岩波書店創業後の岩波茂雄の歩みが、その主要な出版物とともに紹介されている。岩波個人の信条と書店の出版物の関係性が興味深く感じられた。2017/03/25
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