内容説明
既に批判がされている平成の大合併だが、実際に合併後の自治体では住民サービスの低下、住民との距離拡大など、団体自治及び住民自治の観点から地方自治劣化が懸念されている。そして東日本大震災では、市町村合併に伴う防災力低下により、発生直後の災害対応の脆弱性、復旧・復興段階における対応の困難性が指摘されている。本書では、住民の生命に関わる防災の観点から、平成の大合併の問題点を総括する。
目次
第1部 市町村合併と防災力(東日本大震災における市町村再編災害;自治体の合併と防災対策の動向―合併すれば地域防災力が高まるわけではない;市町村合併による震災対応力への影響―石巻市にみる大震災と大合併;市町村合併と災害対応―二〇一一年台風一二号災害;復旧・復興財政支援と被災合併自治体)
第2部 市町村合併と絆(防災の原点としての自治と連携;地域・自治概念の再検討;原発災害市町村はどのように行動したか;平成大合併と地域コミュニティのゆくえ)
著者等紹介
室崎益輝[ムロサキヨシテル]
1944年兵庫県生まれ。1946年京都大学大学院工学研究科博士課程中退。工学博士。現在、神戸大学名誉教授、兵庫県立大学特任教授
幸田雅治[コウダマサハル]
1955年山口県生まれ。1979年東京大学法学部卒。自治省入省。現在、中央大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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