内容説明
里親制度のもとで「里子」の養育を行う家族は、今日の家族形態においていかに位置づけられるか。血縁関係も法的関係も存在しないにもかかわらず「里子」を育てるということは、どのような意味を持つのか。本書では、インタビュー調査をふまえ「養育里親」として「里子」の養育を行う里親家族を「養育家族」と位置づけ、これが21世紀における新しい家族形態となり、家族機能を次世代に継承する役割を果たすことを、家族社会学の観点から解明する。
目次
第1章 里親家族研究の展開(養育家族とは何か;養育家族の背景;国内先行調査における里親、里子、児童養護施設入所児童の傾向)
第2章 アメリカにおける里親家族研究(里親の位置づけと動機;里子の養育とパーマネンシー;実親と里子の交流)
第3章 里親家族研究の方法(里親家族の機能と形態;仮説の提示と調査方法)
第4章 養育家族の機能と形態(調査対象者の傾向;養育家族の実相―インタビュー調査結果から;養育家族の機能と形態)
第5章 近代家族の限界と養育家族の展望(家族の定義とその集団的特質;家族の近代化過程;近代家族の限界;養育家族の位置づけと展望)
著者等紹介
園井ゆり[ソノイユリ]
1971年福岡市生まれ。1988年米国イリノイ州Geneva Community High School留学、89年まで(AFS交換留学生)。1995年Boston University留学、96年まで(ロータリー財団奨学生)。1997年九州大学文学部卒業(社会学専攻)。2004年九州大学大学院人間環境学研究科博士課程単位取得退学(社会学専攻)。現在、活水女子大学文学部准教授。博士(文学)(北海道大学、2013年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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