内容説明
現代社会においてはさまざまな分断線が生じ、それが交差することで不平等の構造は複雑な様相を呈している。本書は、現代社会の社会階層、不平等、格差の問題を具体的かつ多角的なアプローチからとらえた最新の成果である。
目次
社会階層と不平等―格差を生み出すメカニズム
第1部 さまざまな分断線―不平等の諸相(正規雇用と非正規雇用―日本における格差問題;多民族国家の不平等―インドネシアにおける格差問題;グローバリゼーションの社会の多元化がもたらす不平等―台湾の新しい格差問題;制度が生み出す不平等―日本とスウェーデンの比較から;家族政策にみる不平等―母子世帯に焦点をあてて;マイノリティと不平等―困難を生きる技法)
第2部 理論的接近と提言―格差の解明と解消に向けて(制度と社会的不平等―雇用関係論からの展開;数理モデルによる不平等と主観的厚生の分析;現代日本における所得の不平等―要因の多次元性に着目して;学習能力と高校階層構造―教育不平等の社会学的分析;就学前児童の健康格差が教育に与える影響―経済学的なアプローチを用いた分析;教育の地域間格差の政策科学的分析―義務教育教員の給与を事例に)
よりよい社会を求めて