内容説明
東日本大震災から復興への取り組みに対して社学会が果たしうることは何か。本書は、これからの長い復興に向けた議論の土台を築くことを目的とする。
目次
大震災が突きつけた問い
第1部 被災の現場からの社会学(広域システム災害と主体性への問い―中心‐周辺関係をふまえて;地域コミュニティの虚と実―避難行動および避難所からみえてきたもの;東日本大震災における市民の力と復興―阪神・淡路大震災/新潟県中越地震後との比較;千年災禍の所有とコントロール―原発と津波をめぐる漁山村の論理から)
第2部 原発事故と原子力政策(福島原発震災の制度的・政策的欠陥―多重防護の破綻という視点;何が「デモのある社会」をつくるのか―ポスト3.11のアクティヴィズムとメディア;フクシマは世界を救えるか―脱原子力社会に向かう世界史的転換へ)
第3部 大震災への社会学からの接近(リスク社会論の視点からみた東日本大震災―日本社会の3つの位相;不透明な未来への不確実な対応の持続と増幅―「東日本大震災」後の福島の事例;「想定外」の社会学)
著者等紹介
田中重好[タナカシゲヨシ]
1951年神奈川県生まれ。1982年慶応義塾大学大学院法学研究科単位取得退学、博士(社会学)。現在、名古屋大学大学院環境学研究科教授
舩橋晴俊[フナバシハルトシ]
1948年神奈川県生まれ。1976年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。現在、法政大学社会学部教授
正村俊之[マサムラトシユキ]
1953年東京都生まれ。1983年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東北大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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