内容説明
「邪馬壹国」論や九州王朝説などで知られる古代史家・古田武彦は日々何を考究するのか。古代史学説から、近代史学批判、そして教育問題や「三・一一」に揺れる現代社会への提言まで、一九九九年から二〇一二年にかけて発表された多岐にわたるその思索の軌跡をテーマごとに集成。第一巻は、銅鐸論、万葉論、「東日流外三郡誌」論などの古代史論考を収録、新たな、そして真の古代像を提示する。
目次
第1篇 俾弥呼のふるさと(閑中月記―邪馬壹国の場所;「筑紫、正倉院」の発見 ほか)
第2篇 俾弥呼の時代(狗奴国;岩波文庫をめぐって ほか)
第3篇 真実を語る遺物・出土物(王仲殊説の行方;神の手の論証 ほか)
第4篇 抹消された史実(転用の法隆寺;悲歌の真実―弟橘比売 ほか)
第5篇 もう一つの消された日本の歴史―和田家文書(毀誉褒貶―和田喜八郎さんに捧ぐ;寛政原本の出現 ほか)
著者等紹介
古田武彦[フルタタケヒコ]
1926年福島県生まれ。旧制広島高校を経て、東北大学法文学部日本思想史科において村岡典嗣に学ぶ。長野県立松本深志高校教諭、神戸森高校講師、神戸市立湊川高校、京都市立洛陽高校教諭を経て、1980年龍谷大学講師。1984~96年昭和薬科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽんくまそ
7
久留米市の高良大社のあるところは母の本籍地で、そこに九州王朝の秘密があると思ってワクワクしていた。だから久留米の大善寺玉垂宮の火祭り「鬼夜」の存在が衝撃だった。「邪馬台国はなかった」「失われた九州王朝」の続きが大半だが、ますます須玖岡本遺跡、平原遺跡などの邪馬壹国中枢の現地を訪ねて出土品も見たくなった。東日流外三郡誌には昔、ぼくも夢中になったことがあるが、古田さんも騙されているのだろう。和田喜八郎の筆跡と写本の筆跡が違うというが、何回見てもぼくには同じ筆跡にしか見えない。2020/07/06
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