内容説明
ドイツの社会国家体制は、東西ドイツ再統一とその後の過程でいかなる変容を遂げたのか。本書は、ベルリンの壁崩壊の1989年から1994年の社会保障の改革・調整過程を、一次史料と政治家・官僚の証言によって詳細に分析する。現代へつながる社会保障制度の再検討に多くの示唆を与える一冊。
目次
第1部 再統一の環境(政治的環境;再統一と社会政策の法的枠組;再統一過程のドイツ経済;社会構造と社会政策への要請)
第2部 社会保障統一の成立(社会保障統一の概要と東西ドイツの社会保障制度;モドロウ政権の社会政策;国家条約;デメジエール政権の社会政策立法;統一条約;社会政策のアクターと再統一過程;再統一の社会保障政策)
第3部 再統一ドイツにおける社会国家の変容―一九九〇~九四年(東部諸州の社会国家制度の建設と運営団体;「経済立地」論争と再統一の財政・社会政策的問題;社会政策と社会政策のアクター)
終章 結論的考察
著者等紹介
リッター,ゲルハルト・A.[リッター,ゲルハルトA.][Ritter,Gerhard A.]
1929年ベルリン生まれ。2008年ドイツ連邦共和国大功労十字章受章。ベルリン自由大学助手、ベルリン自由大学政治学正教授、ミュンスター大学近代史講座正教授、ミュンヘン大学近現代史講座正教授等を経て、オックスフォード大学名誉フェロー、ビーレフェルト大学・フンボルト大学名誉博士
竹中亨[タケナカトオル]
1955年大阪府生まれ。1983年京都大学大学院文学研究科博士後期課程退学。1994年博士(文学)。現在、大阪大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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