内容説明
「東日本大震災」とその後の復興に直面したスクールソーシャルワーカーたち。そして、ともに支援チームを組んできた教育関係者や保健福祉関係者との軌跡を、その当事者の視点から論じていく。学校、家庭、地域の大変貌が及ぼした子どもや家庭、教育現場の現状を分析的に捉え、学校におけるソーシャルワークの視点から、再生していくそのプロセスを論じる。そして、今後、全国的に展開されているスクールソーシャルワーカーの実践と理論に新たな提案を行なう。
目次
第1章 大震災が浮き彫りにした学校におけるソーシャルワークの課題(「3.11」と出会い、生まれてきたもの;学習空白と家族分離にある子どもたち;復興への架け橋―創造者としてのSSWr)
第2章 災害復興をみつめる視点(子どもの学習権保障と生活のケア;震災遺児・震災孤児への対応―未成年後見をめぐる新たな連携;支援者へのストレス予防とケア;子どもの視点から考える「県外受入れ支援」の取り組みと課題)
第3章 子どもと歩むスクールソーシャルワーカー(いま自分の力を生かしたい;地域包括支援センター時代の経験をいかに活かすか;遠く離れた土地にやってきた子どもたちと;保育所の取り組みからみえてきたこと;高校生の進学・就労へのきめ細かい自立への支援)
第4章 地域に根ざすスクールソーシャルワーカーと人材の育成(地域を基盤としたソーシャルワークの萌芽;支援者を支える支援の仕組みづくり―スーパービジョン体制の充実と地区連絡会の活動から;スクールソーシャルワーカーの後方支援とスーパービジョン;これからの学校防災と学校ソーシャルワーク)
著者等紹介
鈴木庸裕[スズキノブヒロ]
1961年大阪生まれ。愛知教育大学大学院教育学研究科修了。現在、福島大学大学院人間発達文化研究科(学校福祉臨床領域)教授。日本学校ソーシャルワーク学会・理事(事務局長)、日本スクールソーシャルワーク協会・理事、特定非営利活動法人福島スクールソーシャルワーカー協会・理事長。福島県教育委員会スクールソーシャルワーカー・スーパーヴァイザー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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