内容説明
社会保障と雇用をめぐる制度の形成・維持・再編を目指す「福祉政治」。まず、その分野を概観した上で、年金、ライフスタイル、高齢者、エコロジー、世論、政策評価、言説、ワークフェア、ポスト社会主義国との比較などのキーワードを個別に分かりやすく説明する。
目次
総論 福祉政治の新展開―三つの言説の対抗
第1章 年金改革の政治―政治主導改革の可能性
第2章 ライフスタイル選択の政治学―家族政策の子育て支援と両立支援
第3章 高齢者介護政策の比較政治学―共有された構造要因と多様な政策対応
第4章 エコロジー的福祉国家の可能性―「ゆらぎ」を超える思考実験の諸相
第5章 福祉政治と世論―学習する世論と世論に働きかける政治
第6章 福祉政治と政策評価―限界と可能性
第7章 比較福祉国家論における言説政治の位置―政治学的分析の視角
第8章 ワークフェアと福祉政治―カリフォルニア州の福祉改革の分析
第9章 ポスト社会主義国における福祉政治―「社会主義型福祉世界」から「多様な福祉世界の並存」へ
著者等紹介
宮本太郎[ミヤモトタロウ]
1958年生まれ。1988年中央大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。ストックホルム大学客員研究員、立命館大学教授を経て、北海道大学大学院法学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒデミン@もも
17
取り敢えず宮本太郎さんのところだけ。2015/07/12
壱萬参仟縁
5
社会的排除の克服(78頁)。これが最も福祉に問われる部分。消費税について麻生太郎は外相と首相時代に、政調会長だった2001年のデータを踏まえて社会保障目的なら増税是認されると考えたようだ(94頁)。アベノミクスでは円安、株高で大企業や富裕層には影響してきたが、弱者への増税は増税分公金がどこへ流れるかが問われるところ。弱者への生活保護をカットして、軍事予算↑では昨日読んだ週刊金曜日の記事のように本末転倒。福祉起点に社会を再編し、まちづくりも福祉の視点で誰にとっても住みよいアメニティの質の高い地域に住む願い。2013/04/08




