内容説明
わが国の精神保健医療福祉施策は、「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本方針が推し進められている。しかし、それは理念や理論の構築にとどまり、具体的な支援方法は未成熟な状態である。本書では、地域生活を支える就労支援の方法に焦点を絞り、米国で開発された就労支援プログラム(IPS)の効果をみていく。そして、量的研究と質的研究の側面から検証を重ね、地域精神医療における導入の可能性を探る。特に、社会資源が脆弱な地方小都市においてIPSの技術・技能の取り入れ方について展望する。
目次
序章 わが国の地域精神医療
第1章 信頼性を高めるトライアンギュレーション―研究の視点
第2章 ACT/IPSの現状
第3章 準実験研究によるIPSの実践
第4章 訪問型個別就労支援のコンテクスト
第5章 就労支援に向けての直接援助
第6章 就労支援を可能にする環境整備
第7章 訪問型個別就労支援のエビデンス
終章 訪問型個別就労支援の可能性
著者等紹介
立石宏昭[タテイシヒロアキ]
1986年東北福祉大学社会福祉学部社会教育学科卒業。2002年福岡県立大学大学院人間社会学研究科福祉社会専攻修了・修士(福祉社会学)。2009年九州保健福祉大学大学院社会福祉学研究科修了・博士(社会福祉学)。現在、九州産業大学国際文化学部臨床心理学科精神保健福祉コース教授。専門はソーシャルワーク方法論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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