内容説明
病に苦しみ、一度は死を覚悟したところから始まる研究への途。旧来の歴史学から決別し、フィールドワーク、共同研究というスタイルをとり、人々の生活から歴史像を構築していった経済史家、角山榮。飽くなき探求の末に見出した新天地は、身近な所にあった。人はどう生き、どう旅立つか。幸せを見失った日本人に、生活史の大家がエールを送る。
目次
第1章 戦後の日本経済再建は歴史研究から
第2章 イギリス留学と歴史意識の変化
第3章 大塚史学に代わる新しい歴史像の探索―戦後マルクス主義の凋落
第4章 世界資本主義からグローバル・ヒストリーへ
第5章 人生の最期をどう生かるか
第6章 生活のなかに幸せを見出す
第7章 地域社会・堺と堺市博物館長
著者等紹介
角山榮[ツノヤマサカエ]
1921年大阪市生まれ。その後京都市から堺市へ転居し現在に到る。1945年京都帝国大学経済学部卒業。1950年和歌山大学経済学部講師、同教授、同大学附属図書館長、同経済学部長を経て同大学長。1982~1985年京大人文科学研究所教授を併任。1987年和歌山大学名誉教授。1993年~2008年堺市博物館長。受賞等:経済学博士(1961年)、時の功労者賞(1992年)、勲二等瑞宝章受章(1997年)、創価大学名誉博士(2007年)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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