内容説明
介護者に関する研究は、介護者の負担への着目から始まった。その後、負担の軽減による介護者の健康維持と社会参加の促進を目的に、要介護者への支援とあわせて介護者を直接の対象にする支援について論じられるようになる。そこで本書では日本における介護者支援の制度化を進めるために、欧米の動向や日本の介護者調査の蓄積を踏まえながら、介護者支援の形成と効果について跡付け、今後の政策展開に欠かすことができないと考えられる内外の論点について独自に検討を加える。
目次
序章 介護者の歴史と社会政策研究
第1章 介護保障の国際比較
第2章 家族政策の形成史と介護者
第3章 介護保障の形成史と介護者支援
第4章 社会的排除と介護者の包摂
第5章 介護者支援の政策体系と福祉国家類型
終章 介護者支援の背景と介護保障の再構成
著者等紹介
三富紀敬[ミトミキヨシ]
1946年4月新潟県長岡市生まれ。1977年3月立命館大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。1985年7月第4回野村平爾賞受賞。2001年5月第7回社会政策学会賞(奨励賞)受賞。現職、静岡大学人文学部教授。経済学博士(立命館大学)、博士(社会福祉学、大阪府立大学)、博士(社会学、立命館大学)。英国介護者協会(Carers UK)会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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