内容説明
20世紀最大の自由主義批判者であり、ナチスに協力した知識人として「第三帝国の桂冠法学者」と呼ばれたカール・シュミット。本書では、第二次世界大戦後におけるシュミット思想の変化を初めて跡づけ、シュミット思想をより大きな政治発展と関連づける。また、シュミットと自由主義思想家の応答を詳細に分析し、ポスト権威主義社会における政治思考の自由主義化や西欧自由主義の弱点について洞察を行う。
目次
序章 危険な精神(シュミットの遺産、自由主義および安定を求める闘争;シュミットを読み逆転させること ほか)
第1章 二〇世紀のドイツ公法学者(ローマの復活;ワイマル、ジュネーブ、ベルサイユに反対する立場の選択 ほか)
第2章 晩年―反自由主義の使用と濫用(仮面と鏡;安定性を求めて1―ドイツ憲法学におけるシュミット主義 ほか)
第3章 シュミットのグローバリーゼーション―線を引くこと(自由主義的自己欺瞞―偽善、倒錯した行為、共謀;テロ、政治神学、自由主義的良心 ほか)
終章 シュミットの遺産
著者等紹介
中道寿一[ナカミチヒサカズ]
1947年大分県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。現在、北九州市立大学法学部教授。法学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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