内容説明
本書では、儒教主義的福祉国家論や東アジア福祉資本主義論を批判し、東アジア7カ国・地域の社会保障制度の枠組みと企業福祉の実態を検討する。取り上げた国・地域は、中国、台湾、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア。各国の詳細な比較を通して、東アジアの福祉制度に新しい光をあてる。
目次
第1章 東アジア福祉システムの視点―国家・企業・社会の関係
第2章 国の制度・企業福祉観・福利厚生と労働費用―東アジア7カ国・地域の比較
第3章 中国―体制移行下の企業福祉と企業行動
第4章 中国―アンケート調査にみる企業福祉の変貌
第5章 台湾―政府が奨励した企業福祉とその変容
第6章 韓国―国家福祉の代替から補完へ
第7章 タイ―国家による福祉の制度化とその限界
第8章 マレーシア―年金基金EPFの重視と制度の経路依存性
第9章 シンガポール―国家の統制とミニマムな企業保障
第10章 インドネシア―未成熟な社会保障と4つの格差
著者等紹介
末廣昭[スエヒロアキラ]
1951年生まれ。1976年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。1991年経済学博士(東京大学)。現在、東京大学社会科学研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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