内容説明
現代中国経済は、いかなる歴史的経緯の下で発展してきたのか。どのような歴史的遺産を過去から引き継いだのか。何がそうした遺産を形成したのか。また、いつからその遺産は生まれたのか。めざましい発展を遂げてきた改革開放以後の現代中国経済。どこからこの発展のダイナミズムは生まれたのか、本書はその要因を歴史的起源に探る。
目次
序章 歴史的視野からみた現代中国経済(試論)
第1章 移行期中国の経済制度と「包」の倫理規律―柏祐賢の再発見
第2章 中国における市場経済化の進展―価格からみた市場統合を中心に
第3章 20世紀中国における地域間人口移動
第4章 中国における産業集積の発生―温州市と広東省のケース
第5章 巨大化する中国セメント産業と「小水泥」問題
第6章 中国における会社支配の歴史的検討
第7章 中国国家資本の史的考察―鉱工業統計資料による業種別比較分析
第8章 中国における銀行業の生成と発展―近代から現代へ
第9章 中国における農業経営の史的変遷と現代的意義―現代農業と1930年代の農業との比較分析
著者等紹介
中兼和津次[ナカガネカツジ]
1942年北海道生まれ。1964年東京大学教養学部教養学科卒業。博士(経済学)。現在、青山学院大学国際政治経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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