グローバル時代のローカル・コモンズ

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  • サイズ A5判/ページ数 283p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623055029
  • NDC分類 519.08
  • Cコード C3331

内容説明

入会やコモンズの視点から、複数の研究者が力を合わせて日本・中国・英国の地域自治の原点を探る。日本各地の共同漁業水域、財産区、改正河川法下の流域や森林ボランティアの活動現場、中国・太湖の漁村、そして英国の高地コモンズ等、多様な現地に身を置いての研究の成果が本書の一面。協治原則、日英法制比較、中国共同体論争等の理論研究がもう一つの側面だ。グローバル化の大波に呑みこまれずに地域資源を活かす環境ガバナンスのありようを、理論・事例研究の両面から省察する。

目次

第1部 理論・制度的な視点からの研究(自然資源「協治」の設計指針―ローカルからグローバルへ;山野海川の共的世界―現行法制から見る日本のコモンズ;日本の入会権の構造―イギリスの入会権との比較の視点から;「公」「共」の狭間で揺れる財産区の現況―財産区悉皆調査より見えてきたもの)
第2部 フィールド研究1:ローカル・コモンズと環境保全(森林ボランティア活動に見る環境ガバナンス―都市と農山村を結ぶ「新しいコモンズ」としての「森林」;共同漁業権とコモンズ―山口県上関町原子力発電所建設問題に関する裁判事例から;河川管理における市民参加の理念と実際―河川整備計画の策定手続きを対象として;汽水湖に見る持続可能な漁業資源管理への視座)
第3部 フィールド研究2:国際比較研究に向けて(中国太湖流域漁民と内水面漁業―権利関係のあり方をめぐる試論;中国の伝統的コモンズの現代的含意;21世紀に生きる英国の高地コモンズ―その史的変遷の分析)
「グローバル時代のコモンズ管理」の到達点と課題

著者等紹介

室田武[ムロタタケシ]
1943年生まれ。ミネソタ大学Ph.D.(経済学博士)。現在、同志社大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ひつまぶし

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『コモンズのドラマ』で訳者が日本のコモンズ研究の一つの到達点と紹介していたので読みはじめたが、入会権を中心として制度の歴史が事細かに紹介されていてつらかった。中盤以降の事例編も共有の仕組みとしてのコモンズというより、担い手と制度の接点を論じている。コモンズという言葉が普及する以前から日本には入会権の研究蓄積があり、それとコモンズ概念のすり合わせが行われてきたということらしい。コモンズをキーワードに一つのジャンルとして自立させたい意欲はうかがえるが、今となってはパークマネジメントの本に似た危うさを感じる。2022/09/12

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