内容説明
東アジアは、輸出主導型工業化と経済のグローバル化の進展とともに、経済面及び環境面での相互連関を強めてきた。この域内の相互連関は、経済的及び環境的に持続的なものなのであろうか。また相互連関の強化を東アジアの持続可能な発展につなげるには、どのような方策が考えられるのであろうか。本書は、政策統合とクリーン開発メカニズムを手がかりに、東アジアにおける持続可能な発展の環境ガバナンスを支える政策についての検討を行った。
目次
東アジアの経済発展と環境政策―東アジアの経済発展方式の転換に向けて
第1部 東アジアの経済発展と相互依存関係の変化(東アジアの国際分業構造の変化―付加価値の究極的配分;東アジアの環境負荷の相互依存―CO2の帰属排出量・水と土地の間接使用量;東アジアの環境的相互依存―循環資源の国際移動)
第2部 環境保全への政策統合の進展(エネルギー・環境政策統合―日中韓エネルギー政策再構築の背景と現状;統合的交通政策―上海市における展開と課題;資源エネルギー政策と環境政策の統合―中国における循環経済政策の展開;東アジアの環境政策と環境財政―比較環境財政へ向けて)
第3部 中国の持続可能な発展とCDM(持続可能な発展から見たCDM―中国における意義と課題;中国におけるCDMプロジェクトの立地選定―環境・社会・経済に与える影響;農村畜産廃棄物CDMプロジェクトの構想―その持続可能な発展に与える効果分析)
得られた知見と今後の課題
著者等紹介
森晶寿[モリアキヒサ]
1970年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。現在、京都大学大学院地球環境学堂准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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