出版社内容情報
11人の研究者のフィールドにおける苦闘と喜び、エスノグラフィーを書き上げるまでの方法的な葛藤や迷いを生々しく描く。
内容説明
膨大なフィールドノーツから分析・解釈を模索し、エスノグラフィーを書き上げるまで。アフリカ、タイ、パラグアイ、日本のさまざまな空間を舞台に、人、土地、文化に彩られたフィールドから紡ぎだされた11人の研究者たちの物語。フィールドに入りエスノグラフィーを書き上げるまでに、現地で、また研究室で、論考を重ねた研究者が、それぞれの経験、試行錯誤を物語る。それ自身が若き日々の興味に満ちたナラティブストーリーだ。
目次
第1部 技法編(フィールドワークにおけるポジショニング;フィールドノーツの分析;分析結果の解釈とエスノグラフィーの書き上げ;アクションリサーチ)
第2部 実践編(言語と身体の違いを越えて関係を構築する;フィールドでダブルロールを担うとき;モノが語る意味;マルチボーカル・ビジュアルエスノグラフィー;膨大な記述の整理と分析ツールとしてのPCソフト―院内学級における教育的援助研究を例に;リサーチクエスチョンを絞り込む―外国語指導助手の日本における異文化体験研究から:リサーチクエスチョンを変えていく―福祉施設「ユリノキ村」における「逸脱多発」を読み解くまで;微視的データからマクロ要因を読み解く―なぜ教師は疲弊するのか;フィールドと書斎の往復プロセス―タイ農村における国家・学校・子どもの研究から;エスノグラフィーの限界と可能性―ニューカマーの子どもたちと参加型アクションリサーチをめぐって;研究と実践の往還を越えて―パラグアイにおける開発援助と参加型アクションリサーチ)
著者等紹介
箕浦康子[ミノウラヤスコ]
1939年生まれ。京都大学文学部哲学科(心理学専攻)卒業後、11年間京都家庭裁判所調査官、1973年にカナダに留学。1975年にヴィクトリア大学よりM.A.(社会学)、1979年にカリフォルニア大学ロスアンゼルス校よりPh.D.(文化人類学)を授与される。1980年1月より岡山大学文学部(社会心理学担当)、1993年4月より東京大学教育学部教授(比較教育学担当)、1999年にお茶の水女子大学へ移る。2004年4月に同大学を定年退職後も2006年3月まで開発途上国女子教育協力センター客員教授として、アフガニスタン・プログラムの実施と学位論文指導を続ける。2004年11月より、お茶の水女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
show_yellow
-
- 和書
- 宗教学入門