近代ヨーロッパの探究
軍隊

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  • サイズ A5判/ページ数 334,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623049820
  • NDC分類 392.3
  • Cコード C3322

内容説明

第二次世界大戦後、我が国の歴史学界で軍事史は往々にしてタブー視されてきた。だが近年、欧米では社会史、日常史など歴史学の最先端の成果を取り入れた新しい軍事史研究が盛んに行われている。軍事史はもはや、軍事の専門家だけが扱う特殊領域ではなくなっているのである。本書はこうした最新の研究に立脚して、戦争史、作戦行動史といった旧来の軍事史の枠を破り、軍隊という視角から近世・近代ヨーロッパ史を俯瞰した初めての試みである。

目次

歴史のなかの軍隊―本書のテーマと構成
第1部 近世(絶対王政と軍隊 ヨーロッパ最強陸軍の光と影―フランス絶対王政期の国家・軍隊・戦争;常備軍と兵士の社会生活 常備軍の世界―一七・八世紀のドイツを中心に;ロシアの農民兵士 国境警備・戦争・入植―近世ロシアの軍隊と社会;ドイツにおける軍隊と啓蒙 「教養ある将校」と「気高い兵士」―一八世紀後半のドイツにおける軍隊の自己改革運動;新しい軍事史の射程 「狭義の軍事史」から「広義の軍事史」へ―RMAからみたフランス革命~ナポレオン戦争)
第2部 近代(フランスの近代と軍隊 国民軍の形成―フランス革命・ナポレオン帝政・復古王政の軍隊;一般兵役制と社会の軍事化 兵役・国家・市民社会―一九世紀ドイツの軍隊像と軍隊体験;帝国主義時代のイギリス海軍 エドワード期のイギリス社会と海軍―英独建艦競争の舞台裏)

著者等紹介

阪口修平[サカグチシュウヘイ]
1943年大阪府生まれ。1975年広島大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、中央大学文学部教授。文学博士

丸畠宏太[マルハタヒロト]
1958年東京都生まれ。1994年京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、敬和学園大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

6ちゃん

2
近代ヨーロッパ史を軍隊の変遷を追うことによって俯瞰した書。世界史は高校程度で止まってたけど、常備軍の成立過程や革命戦争について詳細な説明があり素人でも面白く読めた。職業軍人は最近の発明で、兼業しているのが当たり前だったなんてのは意外だった。また、徴兵逃れや脱走兵対策に苦労し飴と鞭で対応している姿は現代にも通じるところがあるなぁと思ったり。今も昔もキツイことを好んでやる若者なんてそうそういませんわな(笑)2012/03/25

hurosinki

1
近世・近代社会との関わりから見た軍隊、あるいは軍隊から見た社会についての論考集。「広義の軍事史」を目標としているだけあって、軍隊の作戦や戦略そのものについてはほとんどページは割かれていない。本文でも指摘されているが、近世に比べて近代についての記述が少ないは残念。ドイツ軍の新兵いじめや、ナポレオン戦争の際の徴兵逃れや、英独軍需産業の実際の政府への影響力など、個人的には近世の研究の内容のほうが刺激的だった。あと入門書や概説書を後ろに乗っけてくれてるのは有り難い。おかげで地雷を踏むのは少なくなりそう。2018/06/11

たぬき

0
近代軍隊制度もやはり日本にはほぼ時間差無く導入されているんだなぁ2009/07/05

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