内容説明
本書は、近代日本の商業・サービス産業の従業員、サラリーマンがどのようにして発生してきたのかを、電信・電話・交通・教育等の社会的基盤(インフラ・ストラクチャー)の歴史的変遷からの帰結として、主として三井物産の人事戦略という観点から描き出す。それは、使い走り・丁稚奉公制度に象徴される19世紀型ホワイトカラー雇用システムから、新規学卒者採用を中心とする20世紀型ホワイトカラー雇用システムへの移行・定着の過程を明らかにすることでもある。
目次
課題の設定と本書の構成
第1部 一九世紀型ホワイトカラー雇用システムの世界(三井物産の創業と初期の従業員構成;一九世紀型ホワイトカラー雇用システムの実態)
第2部 二〇世紀型ホワイトカラー雇用システムへの移行(通勤制度の確立;国際事業への進出と従業員構成の変化)
第3部 二〇世紀型ホワイトカラー雇用システムの定着(人事課の創設と「新卒定期入社システム」の誕生;「新卒定期入社システム」の矛盾;二〇世紀型ホワイトカラー雇用システムの完成)
総括と展望
著者等紹介
若林幸男[ワカバヤシユキオ]
1957年東京生まれ。1989年明治大学大学院商学研究科博士後期課程修了。明治大学商学部・大学院商学研究科教授、商学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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