内容説明
マックス・ウェーバーに始まる社会学的行為論は、人間の生と行為のつながりについて充分に考えてこなかったのではないか―。本書は体験選択という概念の導入によって行為論の刷新を図る。
目次
第1章 体験選択の動的な性質
第2章 体験選択と開いた社会性
第3章 体験選択と純粋記憶―ベルクソンの行為論的読解
第4章 ウェーバー行為類型論再考
第5章 「子供を受け入れる」とは何か
第6章 イエスの沈黙命令
第7章 贈与行為についての行為論的分析
第8章 体験選択と対象の変容
第9章 贈与制度の身体論的把握―クラとポトラッチ
補論 自己呈示とオーディエンス
著者等紹介
高橋由典[タカハシヨシノリ]
1950年生まれ。1980年京都大学大学院文学研究科博士課程(社会学専攻)研交指導認定退学。京都大学大学院人間・環境学研究科/高等教育研究開発推進センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おるた
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レポート用に読んだがなかなか興味深い内容。普段は疑問に思わないような領域について問題提起しているので新鮮な気持ちが味わえた。社会学という分野故に結論はあまり出せていないが思考自体が面白いので問題なし。2014/01/18
モクソンM.Y(木村マヤ)
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大学でのレポートのため読んだ 先程補講を読み終わったため読了 この文章はAKBの商法に対する人々の反応を想像をしながら読むと難しかった文章もスラスラと読める。 ここに書かれてるのは筆者による「こういう研究うをもっとしようよ」っていうこと つまり結論はほとんどされておらず、問題提起に収まってる部分が多い また例と出す部分によって、問題をしっかりと理解できる反面、例が極端すぎるために理解させるということは成し得てないように思える。 でもこういう考えはとてもおもしろかった。 ちなみに点数は90点だったので満足で2013/03/03
温
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著者も認めているが、まだまだ熟成されていない点の多い「魅了される」という体験選択=既になされてしまった選択について、非常に柔らかく、そして熱く語られている。2013/03/01