ミネルヴァ評論叢書〈文学の在り処〉
名作はこのように始まる〈1〉

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  • サイズ A5判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784623049325
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0395

内容説明

名作の秘密は、書き出しにある。冒頭の文章が作品の中で果たす役割を手がかりに、練達の読み手たちが多彩なアプローチで小説の愉しみを伝える。「書き出し」という小さな窓から眺めた新しい文学ガイド。第一巻では、夏目漱石、川端康成、ドストエフスキー、カフカ、マルケスなどの二〇作品を紹介する。

目次

夏目漱石『坊っちゃん』
ポール・オースター『幽霊たち』
ガルシア=マルケス『百年の孤独』
川端康成『伊豆の踊子』
エミリー・ブロンテ『嵐が丘』
カフカ『変身』
吉本ばなな『キッチン』
鄭義『神樹』
フォークナー『アブサロム、アブサロム!』
小島信夫『抱擁家族』
ディケンズ『荒涼館』
島崎藤村『夜明け前』
野間宏『暗い絵』
ゲーテ『若きヴェルテルの悩み』
プルースト『失われた時を求めて』
二葉亭四迷『浮雲』
デュラス『愛人』
大庭みな子『寂兮寥兮(かたちもなく)』
ドストエフスキー『罪と罰』
バルザック『あら皮』

著者等紹介

千葉一幹[チバカズミキ]
1961年生まれ。文芸評論家、拓殖大学商学部教授

芳川泰久[ヨシカワヤスヒサ]
1951年生まれ。文芸評論家、早稲田大学文学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nekono

2
20の作品について、その書き出しから、作品の表現や意味、解釈に迫っていく短めの論考集。論考と言っても「罪と罰」では、「少年」と「青年」との訳語の違いから語り始められ、「嵐が丘」は書き出しの裏切りと二重性について語られるていく。それぞれの論者の工夫や思考について、頷きながら、あるいは、反論(どう考えても「キッチン」の論は納得できない)や違和感を持ちながら(つまり、思考しながら)読んでいくことができる。きわめて刺激的。考える良い練習になる。それにしても、「木曽路はすべて山の中である」(夜明け前)くぅ、素敵だ。2012/09/10

ルナ

1
キッチンと抱擁家族を読みたくなった。2021/09/20

Fugin

0
恥ずかしながら、紹介されている「名作」をほとんど読んだことがありません。物語の展開を知りながら本書を読んだら、もっと楽しめるのだろうな、と思いながら読みました。「名作」の魅力を語ってくれる本書。原作を知らない人には紹介書として、原作を知っている人には読み解きのガイドとして、楽しめるのではないでしょうか。2020/08/14

私的読書メモ3328

0
名作小説について、書き出し部分に焦点を当てた評論集。名前は知っていても読んでいないものが多く、かなり人を選ぶ本でした。逆に、ここから興味を持ってこの機会に古典となった名作に触れていく方がいいかもしれません。2019/08/14

黒とかげ

0
この本はまず紹介されている本を読んでから、解説が理解できる感じか。読みたい本に登録したので、読み終わったら見返そうか。2018/09/01

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