出版社内容情報
これから歴史を学ぼうとする読者、教養として西洋の歴史を知ろうとする読者向けの入門書。古代から現代まで、読み物風の西洋史。
内容説明
本書は、これから歴史を学ぼうとする読者や歴史に関心はあるが歴史学を専門にしてはいない読者、さらには教養として歴史を知ろうとする読者を対象に、西洋の古代から現代まで、基礎的な知識を提供する入門書。
目次
第1部 古代地中海世界(古代ギリシアの歴史;古代ローマの歴史)
第2部 ヨーロッパ中世(ラテン・キリスト教世界の成立;ラテン・キリスト教世界の成熟と膨張)
第3部 ヨーロッパ近世(国際関係としての「ヨーロッパ」の形成;近世ヨーロッパの国家内秩序;近世的統治の崩壊と啓蒙思想)
第4部 ヨーロッパ近現代(近代の黎明;ヨーロッパの世紀;二つの世界大戦;現代世界とヨーロッパ統合)
第5部 アメリカ近現代(植民地からの独立;ナショナリズムと帝国主義;アメリカの覇権と世界大戦;冷戦期のアメリカと世界)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サアベドラ
5
西洋史概説。古代ギリシアからEUまでのヨーロッパ史と1492年から9.11までの南北アメリカ史を約300ページに圧縮しているので、全体的にものすごい駆け足(とくに古代と中世はぶつ切り感が半端ない)。山川の高校世界史を読みなおすよりはマシだけど、西洋史を学びたいなら『大学で学ぶ西洋史』2巻本(ミネルヴァ書房)を手に取ったほう勉強になると思う。本書はあくまで忙しい人向け。2013/03/01
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
4
西洋史の通史をさくっと勉強したい人にピッタリの一冊。世界史が得意な受験生が趣味で読んでも面白い(やや事項が細かいけど)と思う。あるいは西洋史専攻の大学一回生が、最後の参考文献をパラパラめくりながら「なるほど、この辺の文献は押さえないといけないんだな」と長期休暇の楽しい読書計画を練るための一冊かもしれない。あるいは、美術館行くのが好きです的なややインテリお洒落社会人(?)あたりにとっては、各章ごとに付されている「概要」だけをスタバあたりで拾い読み(小一時間ほど)すると至福な時間が待っているかもしれない一冊。2020/01/04
hurosinki
3
ブックオフで運よく見つけた掘り出し物。「教養のため」と銘打ってあるが全体を通して、ポスト世界史教科書(西洋史部分)と言えるなかなかしっかりした本(前書きでも教養書と同時に教科書であることを目指した、とある)。教科書の内容を西欧中心に肉付けした感じである。ただし欧州近世を扱った第三部は例外で、「近代世界システム」や「社団に基づく社会統合」、「プロト工業化」といった教科書ではあまり触れないことばをキーワードにして近世のごちゃごちゃした歴史を上手にまとめている。2018/08/20
サトル
1
第Ⅳ部ヨーロッパ近現代と第Ⅴ部アメリカ近現代だけを読んだ。大海原の中で行先を指示してくれる羅針盤のような入門書で、深淵膨大な世界史の流れに溺れることなく現代まで辿り着くことが出来た。これを読みながらネットの「世界史の窓」も読んでみたら頭はすっきり目から鱗までこぼれ落ちてくるかのようだった。1920年代のアメリカについてぐっとくるような表現...<黄金の二十年代には、民衆の活力に溢れる華やかな表の顔と、多様化する社会に対する不寛容や血なまぐさい暴力事件に見られる裏の顔とが併存していた>歴史はまさに繰り返す。2022/11/23
Nao
1
断片的にしか知らなかったストーリーがちゃんと時系列で把握することが出来ました。受験で日本史選択だったことにより世界史コンプレックスなるものがあったので少しは解けた気がします。前半の古代は細かくて苦しかったけど…近現代あたりから楽しかったです。他の世界史関連の本も読み進めたいものだ〜 リンカーンは元々奴隷解放に消極的な立場。ナポレオンのフランス革命時にメートルの単位が出てきた2022/10/02