出版社内容情報
ラテンアメリカ諸国との経済関係を積極的に拡大して行く動きの中、友好的で建設的な国際関係を築くための分析と展望を示す
内容説明
フランスとドイツが主導して構築しようと企図する「ヨーロッパ連邦」(EUをさらに拡大した統一政府をもつ自由貿易圏)。これに対抗する意味をもつ、アメリカ合衆国が実現を構想している南北アメリカを一体とした巨大自由貿易圏。他方、ラテンアメリカ諸国との経済関係拡大に積極的で、2004年に農業国としては初めてメキシコとFTA(自由貿易協定)を結び、現在チリともFTA交渉を進めている日本―。これら動きの中、日本はどのような世界戦略をもち、世界と共生していくのかが、まさに問われている。本書では、「南北アメリカと日本」の現状分析を通して我々が目指すべき方向性を探る。
目次
第1部 グローバリゼーションと米州国際関係(地球時代のアメリカ外交の特徴―OPENNESS戦略について;アメリカ外交におけるラテンアメリカの位置付け―フランクリン・ルーズベルト大統領の善隣外交政策を中心に;南米南部における信頼醸成と地域統合―変容する地域秩序の5つの次元)
第2部 南北アメリカ社会の変容(北米における「人種」をめぐる初期設定と現在―比較の視点による歴史的展望;米国最大のエスニック・マイノリティ集団“ラティーノ”―人口増加過程の歴史社会的概観;南北アメリカのドラッグ・ネットワーク)
第3部 南北アメリカと日本(NAFTA、メルコス以後のラテンアメリカ諸国―日墨FTAはどうあるべきか;開発における日本とラテンアメリカの連携―米州開発銀行グループの役割;1990年入国管理法改正と日系人ネットワーク―南北アメリカ日系社会への影響と日本社会の多文化形成)
著者等紹介
二村久則[フタムラヒサノリ]
名古屋大学大学院国際開発研究科教授
山田敬信[ヤマダタカノブ]
名古屋外国語大学外国語学部助教授
浅香幸枝[アサカサチエ]
南山大学総合政策学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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