内容説明
記憶の彼方からよみがえる私のホールデン。村上春樹も語る、永遠のベストセラー『ライ麦畑でつかまえて』の魅力。
目次
1 サリンジャーの世界への招待(孤高の人か変人か―サリンジャーの生涯と作品;ホールデンは一度死んでいた―『ライ麦畑でつかまえて』が生まれるまで)
2 『ライ麦畑でつかまえて』をどう読むか(ホールデンの三つの声―原文と翻訳を聞き比べる;真夏のクリスマス―父をこえて;アントリーニ先生再考;麦畑に泳ぐ魚(イクトュス)―ユング、弓道、錬金術)
3 ホールデンの生きた時代(ホールデンの潔癖神経症と「西部」;冷戦と文学―『ライ麦畑でつかまえて』と戦後のアメリカ;セントラルパークの鴨―ホーツデンのユートピア、オームステッドのユートピア;ホールデンの戦争と平和)
4 サリンジャーと作家たち(揺れる虚と実―サリンジャーとヘミングウェイ;F.S.フィッツジェラルドの読み方―一九五〇年代論としての『キャッチャー』;僕はここにいるのか―『キャッチャー・イン・ザ・ライ』と現代小説;『ライ麦畑でつかまえて』と日本の作家;僕の中の『キャッチャー』)
著者等紹介
田中啓史[タナカケイシ]
青山学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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