出版社内容情報
独自の視角・論点から描く「新しい環境論」。
内容説明
現代の環境問題は、つまるところ「人類の生き方」に関わる「文明問題」そのものである。ゆえに、本書の目的は、「環境問題」を「文明問題」としてとらえ、それを「学際的」に解決することである。そのような見地から本書では「環境問題は文明問題」と考え、それを「形而上学的」(哲学的、宗教的、文学的、芸術的、倫理的)にとらえ、「形而下学的」(科学的、技術的、社会的、政治的)に解決する「学際研究」の立場をとる。このように、本書は、まったく新しい視角・論点から描き出す「新しい環境論」である。
目次
序章 環境問題は文明問題―本書の概要
第1章 生物進化と環境危機
第2章 環境問題は哲学宗教問題
第3章 環境問題は文学芸術問題
第4章 環境問題は倫理問題
第5章 環境問題は科学技術問題
第6章 環境問題は社会政治問題
第7章 環境問題解決への道―東西文明の交代こそが環境問題を解決する
著者等紹介
岸根卓郎[キシネタクロウ]
京都大学名誉教授、南京経済大学名誉教授、The Global Peace University名誉教授・理事、元仏教大学社会学部教授、元南京大学文学部客員教授。研究分野は統計学、農林経済学、システム論、国土政策論、教育論、哲学・宗教、文明論などの学際領域
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感想・レビュー
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マウンテンゴリラ
1
環境問題を文明興亡の宇宙法則といった遠大な視点から論じた啓蒙書と言えるだろう。大きな枠組みとしての思想的観点から環境問題を演繹的に解き明かそうとする手法に一貫性があり、解りやすかった。一方、議論の大前提とも思える文明交代周期の宇宙法則性について、その普遍性を無条件で受け入れることは、私には出来なかった。現代の環境問題が、自然を支配しようとする西洋文明によってもたらされたという面は確かにあるように思える。→(2)2015/02/16
七星
0
文化・文明との関わりから見た環境論、みたいな。あまりそういう本を読まないので、初めての切り口で面白かったです。2009/05/31