出版社内容情報
武門源氏の始祖。その父子の光と影。,,,
内容説明
多田の所領に武力を蓄えながら、密告者という役回りを演じて摂関政治確立に奉仕した父満仲。摂関政治全盛期に、一般貴族と同様、受領として道長に追従した嫡男頼光。対照的な父子を通して、当時の武士の実態に迫る。
目次
第1章 武門源氏の祖―経基
第2章 満仲と安和の変
第3章 満仲と多田
第4章 頼光と摂関政治
第5章 武人頼光とその周辺
第6章 摂津源氏の動向
終章 伝説の満仲・頼光像
著者等紹介
元木泰雄[モトキヤスオ]
1954年兵庫県生まれ。1978年京都大学文学部卒業。1983年京都大学大学院文学研究科博士課程後期課程指導認定退学。大手前女子大学助教授、京都大学総合人間学部助教授を経て、現在、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授(中世前期政治史専攻・文学博士)
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感想・レビュー
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ようはん
15
清和源氏の黎明期の話であるけど初代の経基から酒呑童子退治の伝説で知られる頼光辺りまで史実においては華々しい武勇伝は乏しく武士というよりは武芸もある中堅貴族といった感で頼信から清和源氏が武士らしいイメージになる。2021/08/03
umeko
13
酒呑童子の源頼光がどのような人物だったか興味があった。武門としての基礎を築いた源満仲と父・経基から、その後の足利氏に至るまでがその内容。貴族であり武士である微妙な立ち位置がよく分かり面白かった。2018/01/30
MUNEKAZ
11
武門源氏の祖・源満仲と頼光の評伝。安和の変の密告者として、暗い印象のある父・光仲に対し、酒呑童子退治の伝説が残る子・頼光というなんとも対照的な取り合わせ。この2人の生涯を見ることで、摂関政治期の「武者」の在り方を考察している。後世に英雄視された頼光に確かな武功がほとんどなく、むしろ藤原道長に奉仕した受領として記録が残っているのが意外。武士というよりは、有能な中級貴族の評伝を読むような趣きもある。摂関家への奉仕は多田源氏の家格を上昇させたが、院政期に入るとそれが仇となり、満仲・頼光の「伝説」のみが残ったか。2022/07/29
カザリ
2
資料。2012/10/05
ワタシ空想生命体
1
源頼親が白昼堂々と京で清少納言の兄である清原致信を殺したことは知ってたし、それが致信が頼親の部下を殺したことに対する仕返しってことも知ってた。けど、双方の親が和歌のやり取りをするくらい親しかったとは知らなかった。2015/01/18
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