出版社内容情報
【内容】
近代化以前の日本の女性たちはいつ頃結婚し、一生のうちに何人くらいの子どもを生んでいたのだろうか。当時の人々の寿命はどのくらいであったのだろうか。人々は頻繁に住居を移動したのだろうか、それとも土地に緊縛されていたのだろうか。彼らの生活の中心であったはずの家族や世帯はどのようなものであったのだろうか。
本書は、徳川時代の史料である宗門人別改帳を駆使して、このような日本人の生活の原風景を実証的に明らかにする。
【目次】
はしがき
表一覧/図一覧
第1章 宗門人別改帳
1 宗門人別改帳の由来
2 宗門人別改帳の作成
3 宗門人別改帳の人口統計としての性格
4 宗門人別改帳の実際
5 宗門人別改帳のデータマネイジメント
6 宗門人別改帳の問題点
7 結びにかえて
第2章 山家村とその周辺地域
1 山形盆地の地理的条件
2 山家村とその周辺地域の歴史的背景
3 山家村の村高と田畑
4 紅花を中心とした商品作物と市場の発達
5 市場・貨幣経済の発達と農民の生活
6 雇用形態の変化
7 まとめと結論
第3章 山家村の人口の概観
1 登場人物の概略
2 人口すう勢
3 普通出生率と普通死亡率のすう勢
4 まとめと結論
第4章 結 婚
1 問題
2 婚姻率
3 平均初婚年齢
4 生涯未婚率と年齢別既婚率
5 まとめと結論
第5章 出 生
1 年齢別出生率
2 有配偶出生率
3 有配偶出生率と社会経済階層
4 出生率の増加に関係する因子は何か
5 まとめと結論
第6章 死の風景
1 生命表を作るための前提
2 生命表関数の概略
3 山家村の死亡構造
4 まとめと結論
第7章 死亡クライシス
1 問題
2 死亡率のすう勢
3 死亡の年齢分布
4 年齢別死亡率
5 死亡クライシスと社会経済階層
6 まとめと結論
第8章 人口移動
1 はじめに
2 歴史人口学における人口移動の研究
3 史料
4 人口移動をどう定義するのか
5 村内移動
6 村間移動
7 まとめと結論
第9章 家族と世帯
1 家族と世帯の研究史
――文化人類学と歴史学を中心に
2 宗門人別改帳の記録単位は世帯か
3 世帯数のすう勢
4 世帯規模の変遷
5 世帯形態の分類
6 世帯の発展サイクル
7 世帯形態間の移行確立
8 まとめと結論
第10章 記録されなかった出生
1 人口資料としての宗門人別改帳
――問題点とその対処法
2 宗門人別改帳から乳児死亡率を推計する方法
3 宗門人別改帳における出生の過少登録のレベルを推計する方法
4 シミュレーション結果
5 まとめと結論
付録/注/初出ならびに既発表関連文献/引用文献/索引
内容説明
近代化以前の日本の女性たちはいつ頃結婚し、一生のうちに何人くらいの子供を産んでいたのだろうか。当時の人々の寿命はどのくらいであったのだろうか。人々は頻繁に住居を移動したのだろうか、それとも土地に緊縛されていたのだろうか。彼らの生活の中心であったはずの家族や世帯はどのようなものであったのだろうか。本書は、徳川時代の史料である宗門人別改帳を駆使して、このような日本人の生活の原風景を実証的に明らかにする。
目次
第1章 宗門人別改帳
第2章 山家村とその周辺地域
第3章 山家村の人口の概観
第4章 結婚
第5章 出生
第6章 死の風景
第7章 死亡クライシス
第8章 人口移動
第9章 家族と世帯
第10章 記録されなかった出生
著者等紹介
木下太志[キノシタフトシ]
1954年鳥取県境港市生まれ。1978年大阪市立大学工学部土木工学科卒業。1980年ワシントン大学人類学部卒業。1982年アリゾナ大学人類学部修士課程修了。1985年カリフォルニア大学(バークレー校)人口学部修士課程修了。1989年アリゾナ大学人類学部博士課程修了(Ph.D.)。1991年江南女子短期大学児童教育学科助教授。1994年江南女子短期大学教養学科教授。1998年校名が愛知江南短期大学となり、現在に至る
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