Minerva人文・社会科学叢書
アダム・ミュラー研究

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  • サイズ A5判/ページ数 354,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623035281
  • NDC分類 331.234
  • Cコード C3333

出版社内容情報

【内容】
18世紀末から19世紀前半にかけてのドイツ・ロマン主義については、文学や哲学においては研究がなされているものの、その政治経済思想に関しては、わが国ではきわめて限られた研究しか見あたらない。厳密に言えば、それに的を絞った研究書は、これまで翻訳書を除けば皆無とも言える。
本書は、経済学における「ロマン派」の代表的思想家であるアダム・ミュラー(1779-1829)に関して、国家・経済に関する主要な諸著作を分析していくなかで、ミュラーの社会思想の全体を、その内的発展に留意して明らかにする試みである。

【目次】
まえがき
凡例/主要引用文献について
序 章 アダム・ミュラーの生涯と著作
 1 誕生から青少年期まで(1779~1803年)
 2 南プロイセン時代(1803~1805年)
 3 ドレスデン時代(1805~1809年)
 4 ベルリン時代(1809~1811年)
 5 ウィーン、南チロル時代(1811~1815年)
 6 ライプツィヒ時代(1815~1826年)
 7 晩年(1826~1829年)
第1章 若きミュラーのフィヒテ批判とスミス賛美
 はじめに
 1 書評執筆に至るまで
 2 『封鎖商業国家』書評
 むすび
第2章 ロマン主義の生成とミュラー『対立論』
 はじめに
 1 F・シュレーゲルとシェリングにおけるロマン主義の生成
 2 ミュラーの『対立論』
 むすび
第3章 『国家学綱要』における自由「抗争」と「均衡」
 はじめに
 1 自由論におけるスミスへの接近
   ――『国家学綱要』第三・第七講を中心に
 2 諸身分の均衡と分業の弊害
   ――『国家学綱要』第十六講を中心に
 3 ドイツにおけるスミス思想の導入とミュラーの意味
 むすび
第4章 フリードリヒ二世への批判
 はじめに
 1 「二重の代表選出」論とイギリス
 2 スミスへの批判と賛意
 むすび
第5章 「農業書簡」におけるミュラーの見地
 はじめに
 1 「商業的農業」と「孤立的農業」
 2 「真の進歩」
 むすび
第6章 価値論と球体的経済構想
 はじめに
 1 価値論
   ――ドイツ的・客観的使用価値論との関連で
 2 球体的経済構想
   ――スミスの改編とトマス的自然法
 むすび
第7章 貨幣・信用論と貯蓄銀行の設立
 はじめに
 1 発展段階論と貨幣・信用論
 2 イギリスにおける貧民の増加とオーストリアでの貯蓄銀行の設立
 むすび
第8章 国家・経済の「神学的」把握
 はじめに
 1 重層的構造の総体としての国家
 2 「貨幣奴隷制」の問題点とその解決策
 むすび
第9章 階級対立の認識とキリスト教的所有論
 はじめに
 1 「器官」としての人間の把握と階級対立の認識
 2 「官職」としての農業とキリスト教的所有論
 むすび
終 章 社会経済思想史におけるミュラーの位置
 はじめに
 1 ドイツにおけるスミスの移入からマンチェスター主義の生成に至る脈絡で
 2 商業主義の弊害に対する方策とその思想史的位置
 むすび
補論1 ミュラーとヘーゲル
    ――職業団体と統治権に着目して
 はじめに
 1 ミュラー
 2 ヘーゲル
 むすび
補論2 戦後ドイツ語圏におけるアダム・ミュラー経済思想の研究
 はじめに
 1 戦後のバクサとシュパンその他
 2 東西ドイツの経済学史研究におけるミュラーの消極的評価
 3 西ドイツ(統一ドイツ)におけるドイツ経済学史研究の進展のなかで
 4 カトリック社会論からの経済思想史的・経済史的アプローチ
 むすび
人名索引

内容説明

本書は、経済学における「ロマン派」の代表的思想家であるアダム・ミュラーに関して、国家・経済に関する主要な諸著作を分析していくなかで、ミュラーの社会思想の全体を、その内的発展に留意して明らかにする試みである。

目次

アダム・ミュラーの生涯と著作
若きミュラーのフィヒテ批判とスミス賛美
ロマン主義の生成とミュラーの『対立論』
『国家学綱要』における自由「抗争」と「均衡」
フリードリヒ二世への批判
「農業書簡」におけるミュラーの見地
価値論と球体的経済構想
貨幣・信用論と貯蓄銀行の設立
国家・経済の「神学的」把握
階級対立の認識とキリスト教的所有論
社会経済思想史におけるミュラーの位置
ミュラーとヘーゲル―職業団体と統治権に着目して
戦後ドイツ語圏におけるアダム・ミュラー経済思想の研究

著者等紹介

原田哲史[ハラダテツシ]
1958年生まれ。1980年福島大学経済学部卒業。名古屋大学大学院経済学研究科博士後期課程を経て、1987年フライブルク大学にて経済学博士(Dr.rer.pol.)。現在、四日市大学経済学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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