出版社内容情報
【内容】
日中戦争が始まった1930年代は、日本が政府を主導とする中国進出を本格化させた時期でもある。この時期については、近年個別研究が進められ、戦後アジアNIESの原型ともいうべき経済発展を示したことが明らかになっている。本書は、これまで綿工業、貿易面を中心に研究が進められていたこの分野を、南京政権が国家統一の進展のもとで推進した重工業、交通建設に視点を移し、日中関係にとどまらず、欧米諸国との関係までを視野に、考察を広げ検証する。
【目次】
図表一覧
序 章 本書の課題と視角
第1部 鉄鋼業をめぐる日中関係
はじめに
第1章 南京政権期の鉄鋼業
第2章 中央鋼鉄廠建設計画
第3章 漢冶萍公司と日本
小 括
第2部 鉄道建設をめぐる日中関係
はじめに
第4章 南京政権期の鉄道建設
第5章 漢鉄道の全通と日本
第6章 江西・福建の鉄道建設と日本
小 括
第3部 華北をめぐる日中関係
はじめに
第7章 山東権益をめぐる日中関係
第8章 察における提携事業の展開過程
小 括
終 章 日中開戦への道
あとがき
初出一覧/索引
内容説明
日中戦争が始まった1930年代は、日本が政府を主導とする中国進出を本格化させた時期でもある。この時期については、近年個別的研究が進められ、戦後アジアNIESの原型ともいうべき経済発展を示したことが明らかになっている。本書は、これまで綿工業、貿易面を中心に研究が進められていたこの分野を、南京政権が国家統一の進展のもとで推進した重工業、交通建設に視点を移し、日中関係にとどまらず、欧米諸国との関係までを視野に、考察を広げ検証する。
目次
第1部 鉄鋼業をめぐる日中関係(南京政権期の鉄鋼業;中央鋼鉄廠建設計画;漢冶萍公司と日本)
第2部 鉄道建設をめぐる日中関係(南京政権期の鉄道建設;〓漢鉄道の全通と日本;江西・福建の鉄道建設と日本)
第3部 華北をめぐる日中関係(山東権益をめぐる日中関係;冀察における提携事業の展開過程;日中開戦への道)
著者等紹介
萩原充[ハギワラミツル]
1955年札幌市に生まれる。1978年筑波大学第1学群社会学類卒業。1985年北海道大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、釧路公立大学経済学部教授、博士(経済学)。著書に『近代日本の経済―統計と概説―』(共著、ミネルバ書房、1988年)、『世界経済史入門』(共著、ミネルバ書房、1992年)、『日本経済と東アジア』(共著、ミネルバ書房、1995年)
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