出版社内容情報
【内容】
本書の目的は、近代ヨーロッパにおいて、キリスト教会の果たした役割を、政治・経済・社会の諸側面から解明しようとするところにある。教会はヨーロッパ世界に深く食いこんでいるだけに、各時代、各地域の文化諸領域との影響関係は複雑であり、深刻であり、様々な問題を提起する。本書は、多様な歴史研究の諸分野からみて、近代ヨーロッパの教会がどのような問題を孕んでいるのかを問い、独自の研究領域を切り開こうとするこころみでもある。
【目次】
はしがき
第1部 教会と国家
1. 1「良心の自由」と「帝国の宗教」
2. 2独裁国家と教会
3. 3アメリカにおける国家と宗教
第2部 教会と経済
1. イギリス資本主義と諸教会
2. 教会・大学・経済学
3. ヨーロッパの宗教戦争とイングランドへのプロテスタント亡命難民
第3部 教会と社会
1. 無秩序へとさまよいだすとき
2. スウェーデン近代と信仰復興運動
3. 1920年代ホノルル・キリスト教青年会の人種間交流教育
略年表・コラム・文献解題・教会用語解説・索引
内容説明
本書の目的は、近代ヨーロッパにおいて、キリスト教会の果たした役割を、政治・経済・社会の諸側面から解明しようとするところにある。教会はヨーロッパ世界に深く食いこんでいるだけに、各時代、各地域の文化諸領域との影響関係は複雑であり、深刻であり、様々な問題を提起する。本書は、多様な歴史研究の諸分野からみて、近代ヨーロッパの教会がどのような問題を孕んでいるのかを問い、独自の研究領域を切り開こうとするこころみでもある。
目次
第1部 教会と国家(イギリス革命期のセクト 「良心の自由」と「帝国の宗教」―イギリス革命におけるロンドンの分離教会;ナチス・ドイツとキリスト教会 独裁国家と教会―ナチス政権初期の福音主義教会;“In God We Trust” アメリカにおける国家と宗教―「見えざる国教」の過去と現在)
第2部 教会と経済(ヴェーバー仮説の検証 イギリス資本主義と諸教会―資本主義の成立と展開への教会人の対応;スコットランド教会と啓蒙 教会・大学・経済学―アダム・スミスとその周辺;信仰による迫害と難民教会 ヨーロッパの宗教戦争とイングランドへのプロテスタント亡命難民―ロンドンにおける外国人の教会生活と経済活動)
第3部 教会と社会(新しい社会形成のエートス 無秩序へとさまよいだすとき―イギリス革命前夜における「正統派ピューリタン」と社会;民衆の信仰と近代 スウェーデン近代と信仰復興運動―身分制社会解体の一局面;異文化を出迎える教育 1920年代ホノルル・キリスト教青年会の人種間交流教育―ヌアヌ支部YMCAを中心に)
著者等紹介
吉田亮[ヨシダリョウ]
1957年兵庫県生まれ。Graduate Theological Union,Berkeley,California,U.S.A.Ph.D.取得(1989年)。現在同志社大学文学部助教授。主著『アメリカ日本人移民とキリスト教』日本図書センター、1995年。『黎明期の在米日本人社会』(共著)現代史料出版、1997年。『来日アメリカ宣教師』(共著)現代史料出版、1999年
須永隆[スナガタカシ]
1957年群馬県生まれ。早稲田大学大学院商学研究科博士課程後期単位取得退学。現在亜細亜大学経済学部助教授。主著『歴史のなかの現代』(共著)ミネルヴァ書房、1999年。「ロンドンにおけるユグノー亡命者の定住とその職業構成についての一試論」『三田学会雑誌』82巻-II、1990年。「ロンドンにおけるカルヴィニズムの受容と規律の形成(1)(2)-フランス人教会『長老会議事録』(1571~77年)の分析「亜細亜大学『経済学紀要』第18巻および第19巻1号、1994~95年
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感想・レビュー
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