出版社内容情報
【内容】
国民国家の枠組みが揺らぐ現在、ドイツ史の転換を「ポスト国民国家」という視点で捉え、再解釈を試みた。 国民国家の行方をドイツ史の再検討から考察する。
【目次】
序章
第一章 国民国家から帝国へ
第二章 「ドイツ」東方をめぐるネイション意識と「学問」
第三章 Ius commune : 虚実のはざまのヨーロッパ法
第四章 ドイツ近現代史におけるプロイセン問題
第五章 国民化メディアから帝国化メディアへ
第六章 「国民」への憧憬としての政治
あとがき
人名索引・事項索引
内容説明
現代のグローバル化の進展は、国民国家の枠組みを大いに揺るがしている。たとえば、エスニーの台頭という現象は国民国家の形成史の見直しを迫るものであり、またEUなど国民国家を超えた広域秩序への要求は、おのずから過去に実際に存在した帝国への関心を増大させずにはおかない。このことはドイツ史に関しても例外ではない。本書は、この世界的規模で起こっている歴史の転換を、「国民国家から帝国へ」という図式に概括し、ドイツ史の再解釈を試みようとするものである。問題提起に始まり、ドイツのネイション意識の形成、ヨーロッパ法史学、プロイセン問題、メディア史、極右政党といった多彩な視点から、この現代史に関する仮説に挑む、共同研究の成果。
目次
第1章 国民国家から帝国へ
第2章 「ドイツ」東方をめぐるネイション意識と「学問」
第3章 Ius Commune―虚実のはざまのヨーロッパ法
第4章 ドイツ近現代史におけるプロイセン問題
第5章 国民化メディアから帝国化メディアへ―文化細分化のメディア史
第6章 「国民」への憧憬としての政治―ドイツにおける極右ポピュリズム
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