出版社内容情報
【内容】
啓蒙は時にシニシズムを生む。そしてこのシニシズムの土壌に、ファシズムが成育する--様々なモチーフとバロック的饒舌の中で、シニシズムを軸に啓蒙とファシズムの関係を考察したスローターダイクの代表作。
【目次】
まえがき
第一部 検証――五つの予備考察
第一章 シニシズム
第二章 対話としての啓蒙
第三章 八つの暴露
第四章 暴露のあと――シニカルな薄明
第五章 「失われた不遜を求めて」
第二部 世界過程におけるシニシズム
第一篇 観相術篇
第一章 時代精神の心身論
第二章 シニカル人間の館
第二篇 現象学篇
第一章 基本的シニシズムの諸形態
第二章 副次的シニシズムの諸形態
第三篇 論理篇
第一章 黒い体験知
第二章 超越論的闘争論
第四篇 歴史篇
第一章 ワイマールの結晶化
第二章 ダダのカオス論
第三章 かのようにの共和国
第四章 戦線と無
第五章 遺言なき死者
第六章 陰謀の輩と猫を被る男たち
第七章 人格喪失と疎外
第八章 義肢――技術の精神について
第九章 政治的弁苦論
第十章 内側からナポレオンを求めて
第十一章 「明るい時」
第十二章 ドイツ詐欺師共和国
第十三章 どっこい、おいらは生きている、か
第十四章 きぬぎぬの薄明
第十五章 ワイマール流二重決定
エピローグ 胸膜震盪
結び 主観的理性批判への途上
参照文献と謝辞/原注/訳注
訳者あとがき
人名索引
内容説明
啓蒙は時にシニシズムを生む。そしてこのシニシズムの土壌に、ファシズムが成育する―啓蒙が結果的にファシズムを許容し、その出現のための条件を用意してしまう、そうした消息とメカニズムが、本書において様々な形で語られる。80年代前半におけるドイツの精神状況を背景にした本書だが、そこでの著者の診断や分析は、いまだに強烈なリアリティーをもっている。
目次
第1部 検証―五つの予備考察(シニシズム;対話としての啓蒙;八つの暴露 ほか)
第2部 世界過程におけるシニシズム(観相術篇;現象学篇;論理篇;歴史篇)
結び 主観的理性批判への途上
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- 和書
- 宰相の資格