内容説明
いま厚生省を中心にすすめられている「公的介護保険」構想―新たな保険料を徴収する「公的保険」がなぜ急いで検討されているのか。いくらの保険料を払うのか。なぜ定額制なのか。必要な時「誰でも、いつでも、どこでも」充分なサービスが受けられるのか。介護を要する65歳未満の障害者がなぜ保険対象から除かれるのか。21世紀に向けて、真の公的介護保険システムの構築を願う3人の論者が、もう一つの提案を緊急出版。
目次
第1部 新介護保険システムと公費負担方式
第2部 公的介護保険の問題点
第3部 デンマークとドイツの介護政策と日本への教訓
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takao
3
1996年3月10日初版発行(1999年3月20日、増補版5刷)。介護保険導入前の20年ほど前の出版。里見賢治「新介護保障システムと公費負担方式」、二木立「公的介護保険の問題点」、伊東敬文「デンマークとドイツの介護政策と日本への教訓」の3部構成。公的介護保障には税方式もあるのに「社会保険ありき」で勧められた介護保険導入を批判している。ただ、税方式の財源を里見・伊東は「消費税」としていることには同意できない。すでに導入から19年、社会保険方式をやめて、税方式に戻すことは可能なのか…。2019/05/08