出版社内容情報
【内容】
知的な技術革新,経済のサービス化,国際化の下,女性労働は変貌をとげつつある。明治から今日まで日本の女性労働の特色を浮き彫りにしつつ21世紀を展望した男女共同参加型社会の実現を模索。
【目次】
1 戦後占領政策下の女性労働
-一九四五~五二年
1 家族制度の解体と女性労働
2 女性の職場進出と女性労働対策
3 労働組合の結成と女性労働
2 高度成長と女性労働政策の転換
-一九五三~七三年
4 企業経営の復活と女性労働の推移
5 性別分業の再編と女性労働
6 日本的経営と新家族主義の形成
3 日本型企業社会のなかの女性労働
-一九七四~九三年
7 産業構造の変化と女性労働
8 日本的経営の変貌と女性労働
9 日本型企業社会のゆくえと女性労働
4 女性労働の国際比較
-日本とEC諸国
10 日本の女性労働と家庭対策の特色
11 国際フェミニズムの動向と女性労働
終 「男女共同参加型社会」への展望
内容説明
急激な技術革新、経済のサービス化・国際化の下で日本型企業社会とともに女性労働はいま量的にも質的にも大きな変貌をとげつつある。明治から今日まで日本の女性労働の特色を浮き彫りにしつつ21世紀を展望した男女共同参加型社会の実現を模索する。
目次
1 戦後占領政策下の女性労働―1945~52年
2 高度成長と女性労働政策の転換―1953~73年
3 日本型企業社会のなかの女性労働―1974~93年
5 女性労働の国際比較―日本とEC諸国
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Olive
11
20世紀初頭,製糸業では女性が94%を占め,この女子就業率の高さは昭和初期まで持続した.彼等は,低賃金,長時間労働,人権を無視した労務管理と衛生管理のなか就労した.これを可能にしたのが「男は養い,女は家庭」といった性役割規範であった.未婚期限定の短期労働力が家父長制のもとでなされ,その稼ぎは家の家計補助であると一般的に見られたのであった.それが機能した背景には,女工となった農民の生活水準の低さや,小規模工場に分散した地理的条件と教育水準の低さが労働運動の意識の希薄にさせたことがあげられている.2023/10/26