出版社内容情報
【内容】
NIES に対する歴史的評価の上に立ち,独自の発展の道をたどってきたアジア諸国の特徴を概観するとともに,この間急激に進展した国際分業の深化と各国間の経済協力の実態・将来の可能性を探る。
【目次】
序章 新しい世紀を迎えるアジア
1 アジアNIESの変貌――NIES時代は終わったか
第1章 アジアNIES開発モデルとは何か
1 NIESのインパクト
2 NIESの成長とNIES論
3 先進国資本の国際競争・技術移転とNIESの成長
4 NIESの成長が提起するもの
第2章 アジアNIES発展の国際的条件
1 プラザ合意とNIESの成長構造の変容
2 日本とNIESの経済構造転換とアジア太平洋地域
3 アジア太平洋経済のなかのASEAN
4 アジア太平洋経済のなかのNIESとその課題
2 アジア諸国の経済発展とその類型
第3章 タイ――NAIC・NIES・環境問題
1 タイ経済・工業化論の視角
2 ふたつの工業化政策――ピブーン政権とサリット政権
3 ふたつの工業化過程――NICSとNAIC
4 世界経済の変化とNIES化政策
5 経済開発と環境問題
第4章 フィリピン――エリート民主制の復活と自由化・民営化路線
1 一九八〇年代のフィリピン――復活と喪失の一〇年
2 フィリピンにおける民営化の現状と問題点
3 アキノ政権下の自由化の現状と問題点
4 自由化・民営化とフィリピン経済
5 ラモス政権以降のフィリピン経済
第5章 中国――現代化と地方経済の発展
1 中央統制力の低下と地方の発言力
2 工業化方式の転換による影響
3 地域経済の自立的発展
4 横向き経済連合の展開
5 中国式現代化への展望
第6章 バングラデシュ――繊維産業と工業化のゆくえ
1 一九八〇年代の工業化戦略
2 伸び悩む紡織工場部門
3 手織機部門と小規模動力織機部門
4 輸出向け衣類縫製産業の登場
5 工業化戦略の見直し
第7章 インド――混合経済的開発戦略と経済自由化
1 経済開発戦略の特質と重工業化蓄積体制
2 一九八〇年代における経済自由化政策の展開と「構造的不均衡」
3 産業・貿易政策の転回と展望
3 アジア経済協力の展望
第8章 ASEANとSAARC
1 途上国地域統合の理論と現実
2 ASEAN諸国の経済発展と地域経済統合
3 SAARCの成立と南アジア諸国の経済発展
4 グローバル化と地域協力
第9章 環太平洋経済圏と東北アジア経済圏
1 アジアNIESの発展と環太平洋経済圏
2 新しい経済協力の模索
3 「東北アジア経済圏」構想の浮上
4 「東北アジア経済圏」と朝鮮半島
5 「東北アジア経済圏」の可能性と日本
終章 二十一世紀はアジアの時代か
1 「アジアの時代」とは?
2 アジアにおける日本の役割
参考文献(各章末)
目次
序章 新しい世紀を迎えるアジア
1 アジアNIESの変貌―NIES時代は終わったか(アジアNIES開発モデルとは何か;アジアNIES発展の国際的条件)
2 アジア諸国の経済発展とその類型(タイ―NAIC・NIES・環境問題;フィリピン―エリート民主制の復活と自由化・民営化路線;中国―現代化と地方経済の発展;バングラデシュ―繊維産業と工業化のゆくえ;インド―混合経済的開発戦略と経済自由化)
3 アジア経済協力の展望(ASEANとSAARC;環太平洋経済圏と東北アジア経済圏;21世紀はアジアの時代か)