出版社内容情報
【内容】
モデル・スペキュレーションの手法による社会学入門。社会学に関心をもっているが分析的な思考法に不慣れな読者に最適の書。社会的ジレンマ・弱い紐帯・全面的収容施設・選択的交際など新鮮な課題を提供する。
【目次】
イントロダクション:社会学のねらいと方法
第1部 意図せざる結果
第1章 予言の自己成就
第2章 社会的ジレンマ
第3章 プロテスタンティズムは何をもたらしたか
第4章 官僚制の逆機能
第2部 相互作用
第5章 社会的意思決定
第6章 共通利益の実現:公共財の供給
第7章 弱い紐帯の強さ:社会関係のネットワーク
第8章 逸脱とラベリング
第9章 相対的剥奪の考え方
第3部 集団・組織
第10章 第一次集団の仕組み
第11章 権力現象としての組織
第12章 組織と人間:全面的収容施設における二次的適応
第13章 組織と環境
第4部 社会秩序
第14章 選択的交際と社会統合
第15章 豊かさの中の自殺
第16章 産業化と社会移動
第17章 教育と社会的不平等
第18章 つきあい方の戦略と秩序形成
内容説明
モデル・スペキュレーションの手法による社会学入門書。社会学に関心を持っているが分析的な思考法に不慣れな読者に最適の書。「意図せざる結果」から始まる4部構成で、社会的ジレンマ・弱い紐帯・全面的収容施設・選択的交際など新鮮な話題を提供。
目次
イントロダクション 社会学のねらいと方法
第1部 意図せざる結果
第2部 相互作用
第3部 集団・組織
第4部 社会秩序
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MrO
3
面白い。数理社会学まですべてを数式に置きかえようとしていないところがわかりやすい。カントの永久平和論と反復囚人のジレンマゲームの対比といった感じで、いままで哲学的な問題と思われていたことを、説明するツールを手に入れたという感じがする。2019/04/07
kanaoka 56
2
面白みには欠けるものの、今後、社会学の考察を進めていく人にとっては不可欠な基礎教養だろう。囚人のジレンマ、しっぺ返し戦略の優位性については以前からよく知っていたが、利己主義を前提として「世界平和」に紐付けた点は面白い(単純すぎではあるが)。空理空論ではなく、人間の特性や相互関係に基づいた施策を考える点で、まさに社会学的なアプローチである。2015/08/02
PapaShinya
1
ちょっと古い本ですが、社会学の入門書としては良い本。いわゆる演習書に近い。身近な問題を、どう考え、どう解決に導くかを練習問題としてやりながら、”模範解答”を参照して社会学とはどういう学問かを学べる。ゲームの理論までですが。行動経済学とかは全然。モデル化と言ってもそれほど難しい話は出てこない。進化ゲームは全然。参考文献に挙がっている本のオリエンテーリングとして読めばいいと思う。マートンとかアクセルロッドとかの。2024/02/06
まんす
1
題名の通り、読者と一緒に考えていくスタイルの構成。社会学の定番問題に、定量的な視点から論理的な考察を入れる。数学を使って分析するのが好きな人にはたまらない一冊だろう。常に手元に置いておきたい。2016/10/13
ゆうき
1
命題コレクション社会学が過去の偉人達の命題を集めた本なら、この「考える社会学」は社会学で実際にどのように社会現象を分析するかという方法論を書いたものです2013/08/28