出版社内容情報
【内容】
長年，近世経済農業）史研究をリードしてきた著者が，幕藩制下の農業構造を技術・農書・農事習俗という三つのテーマに社会史的な視点からアプローチした，年月をかけた研究の集大成。
【目次】
1 幕藩制下の農業
第1章 近世農業の展開と製鉄業
農具と競合する軍需産業
近世製鉄技術と鉄の生産量
城下町・諸都市と建設と鉄需要
西日本における農業経営と農具
第2章 薬用人参の国産化と施薬
江戸時代以前の礼物としての人参
江戸時代初期の販売対策
朝鮮人参貿易と往古銀の成立
朝鮮人参以外の外国人参の輸入
国産人参の形成と施薬
第3章 白糖の国産化と貿易問題
製糖技術の伝法
大坂市場における高松藩の砂糖
高松藩の砂糖技術
高松藩財政の好転
幕府の砂糖抑制策と高松藩の対応
第4章 パンヤの試作
パンヤ試作種子の到来
パンヤの試作状況
2 幕藩制下の農書の世界
第5章 『清良記』と『百姓伝記』
近世小農経営の成立
『清良記』とその農業
『百姓伝記』の世界
『百姓伝記』の農業観に学ぶもの
第6章 『会津農書』の成立と農業技術
『会津農書』成立村の小農形成
『会津農書』における農業技術
第7章 幕末混迷期における『家業伝』
木下清左衛門と『家業伝』
『家業伝』の背景にあるもの
『家業伝』に学ぶべきこと
第8章 輪中農法を解明する『農嫁録』
『農稼録』の著者
著者の著述
『農稼録』成立の基盤
『農稼録』成立の時代的背景
「輪中農法」の確立
『農稼録』の現代的意義
3 日本の農事習俗
第9章 ある防虫慣行とそのルーツ
防虫慣行の成立
『古事記』と桃の木伝説
中国からの渡来と追儺
桃の習俗とその伝播
第10章 成木責めと農村習俗
東南アジアの成木責め
文献にみる成木責め
農書のなかの成木責め
第11章 「ゴボウ講」と食の伝統
北中津山村の推移
国中神社と宮の講
宮の講の変遷
宮の講の直会料理
目次
１ 幕藩制下の農業（近世農業の展開と製鉄業；薬用人参の国産化と施薬；白糖の国産化と貿易問題；パンヤの試作）
２ 幕藩制下の農書の世界（『清良記』と『百姓伝記』；『会津農書』の成立と農業技術；幕末混迷期における『家業伝』；輪中農法を解明する『農稼録』）
３ 日本の農事習俗（ある防虫慣行とそのルーツ；成木責めと農村習俗；「ゴボウ講」と食と伝統）
