出版社内容情報
【内容】
働く女性である執筆者たちが，現代労働者家族の営む家庭生活の陥りつつある危機に対応するための家庭福祉施策を模索する。とくに女性労働者の生活障害が家庭生活障害の深刻化と二重構造を構成することを検証する。
【目次】
第1章 現代女性の生活と「家庭」福祉
1 現代女性の生活と「家庭」福祉の視角
2 「家庭生活」と貧困
3 労働者家族の生活障害
4 現代女性の「家庭生活」障害と「家庭福祉」
第2章 現代家族の家庭生活
1 家庭生活の基本的機能
2 労働者世帯の家計構造
3 労働者家族の生活時間
4 労働力再生産と家事労働
第3章 女性労働の歴史と家族制度
1 現代にかげを落とす家族制度
2 第二次大戦前の女性の生活と労働の中にどのように家族制度が現れているか
3 第二次大戦後の女性の生活と労働の中にどのように家族制度が温存されているか
第4章 現代家庭の児童養育問題
1 わが国の性別役割分担と児童養育問題
2 家庭育児政策と家庭状況
3 要養護児童と家庭の養育機能障害
第5章 現代の共働き家庭と保育問題
1 共働き家庭の特徴と子どもの扶養問題
2 働く母親の労働問題と母性保護問題
3 共働き家庭の保育問題の現状と課題
第6章 母子家庭のかかえる問題
1 歴史から見る母子家庭
2 母子家庭の現状
3 母子家庭の社会的差別と貧困
第7章 障害者家庭と介護問題
1 障害者家庭と要介護障害者
2 障害者介護の実態
3 障害者家庭における介護問題
4 公的介護施策と障害者家庭福祉
第8章 老人家庭の諸問題――女性が老後に抱える諸問題をめぐって――
1 老人問題をみる視点――女性の視点から――
2 老人問題とは何か
3 老後における女性のくらし
4 在宅老人福祉対策について――家庭奉仕員派遣事業を中心として――
5 老人福祉を支える女性たち
第9章 働く女性の家庭福祉
1 男女雇用機会均等法下の女性労働者の状態
2 日本資本主義の特殊性と女性の貧困
3 女性労働者の家庭福祉
第10章 アメリカにおける「家族政策」と家庭福祉
1 家族の変化と家族問題の出現
2 「家族政策」とその背景
3 「家族政策」の展開
4 アメリカの家庭福祉の課題
内容説明
地域福祉施策や在宅福祉施策の拠点とされている「家庭」は、いまどのような問題をかかえているのであろうか。本書は、個人の自助努力や家族・近隣の連帯に依存した形で進められつつある日本型福祉施策の現状を危惧し、その再検討を意図するものである。具体的には、日本型福祉社会構想が労働者家族に期待した機能の直接的担い手である現代女性の家庭生活に焦点をあて、その生活障害とこれに対する家庭福祉施策の現状分析を通して、真の家庭福祉を模索し展望することを試みている。
目次
第１章 現代女性の生活と「家庭」福祉
第２章 現代家族の家庭生活
第３章 女性労働の歴史と家族制度
第４章 現代家庭の児童養育問題
第５章 現代の共働き家庭と保育問題
第６章 母子家庭のかかえる問題
第７章 障害者家庭と介護問題
第８章 老人家庭の諸問題―女性が老後に抱える諸問題をめぐって
第９章 働く女性の家庭福祉
第１０章 アメリカにおける「家族政策」と家庭福祉
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