出版社内容情報
【内容】
ロシア・ルネッサンス期は、多くの知識人の生涯を大きく左右する｡その中のひとり、イヴァーノフ=ラズームニクを中心に、激動期を生きたインテリゲンツィヤの姿に迫る｡
【目次】
I イヴァーノフ＝ラズームニクの生涯と思想
第一章 ロシア社会思想史と「カラマーゾフの問い」
第一節 生涯の概観
第二節 「内在的主観主義」
第三節 「個人主義」と「社会主義」
II インテリゲンツィヤ・ナロード・メシチャンストヴォ
第二章 インテリゲンツィヤとナロード－一九〇五年革命をめぐって－
第一節 農村の社会問題
第二節 農村の政治問題
第三節 道標派批判
第四節 マルクス主義者批判
第三章 インテリゲンツィヤとメシチャンストヴォ－プレハーノフとの論争－
第一節 一九〇五年以後のメシチャンストヴォ論
第二節 用語「ロシア社会思想史」をめぐって
第三節 『ロシア社会思想史』のキーワード
第四節 メシチャンストヴォと社会主義－ゲルツェンとメシチャンストヴォ－
第四章 「悔い改める雑階級人」－マハエフツィと道標派－
第一節 「悔い改める雑階級人」
第二節 社会的変革と個人の自己完成－道標派批判（一）－
第三節 ナロードとインテリゲンツィヤ－道標派批判（二）－
第四節 インテリゲンツィヤのメシチャンストヴォ化批判－道標派との一致点－
III 「スキタイ人」から「ヴォリフィラ」へ
第五章 「スキタイ人主義」の形成
第一節 「スキタイ人」の名称と用法－ゲルツェンの場合－
第二節 「スキタイ人」のベルリン印象記－現代工業文明批判－
第三節 「スキタイ人主義」と土壌主義
第六章 「スキタイ人」の活動
第一節 「スキタイ人主義」－予備的考察
第二節 「スキタイ人」宣言
第三節 「ヴォリフィラ」－予備的考察
第四節 「ヴォリフィラ」の活動
第五節 おわりに
IV イヴァーノフ＝ラズームニクの著作
第七章 文献学的概観
第一節 著述活動の前期－一九二三年以前－
第二節 著述活動の後期－一九二三年以降－
補論 ゲルツェン研究の問題点
第一節 はじめに
第二節 一九三〇年代半ばまで（ロシア・ソヴェト）
第三節 一九三〇年代半ばまで（欧米）
第四節 一九六〇年代初めまで（ソヴェト）
第五節 一九六〇年代末まで（ソヴェト、欧米）
第六節 一九七〇年以降（文献刊行状況）
内容説明
本書はロシア・インテリゲンツィヤの歴史全体を捉えた研究ではなく、イヴァーノフ＝ラズームニク（１８７８‐１９４６年）という一インテリゲンツィヤの生涯の一時期、著作の一部を通して見た２０世紀初頭ロシア思想の一面という、きわめて限定されたテーマを追っている。
目次
１ イヴァーノフ・ラズームニクの生涯と思想（ロシア社会思想史と「カラマーゾフの問い」）
２ インテリゲンツィヤ・ナロード・メシチャンストヴォ（インテリゲンツィヤとナロード―１９０５年革命をめぐって；インテリゲンツィヤとメシチャンストヴォ―プレハーノフとの論争；「悔い改める雑階級人」―マハエフツィと道標派）
３ 「スキタイ人」から「ヴォリフィラ」へ（「スキタイ人主義」の形成；「スキタイ人」の活動）
４ イヴァーノフ＝ラズームニクの著作（文献学的概観；ゲルツェン研究の問題点）
イヴァーノフ＝ラズームニク略年譜
イヴァーノフ＝ラズームニク著作目録
