内容説明
「施設では子どもは育たない」とするホスピタリズム論は、施設の現状を的確に反映した理論であろうか。本書はこのような問題意識からスタートして、施設の機能を最大限に生かした集団づくりと一人ひとりの子どもたちの発達や個性や感情を尊重した個別指導のありかたを統一的に展開しようとしている。また本書では、カウンセリングの理論と技法を施設養護に日常的に活用することを目指して詳しく解説した。施設の存在意義を探ることも本書の課題として、積極的な施設像を明らかにした。日々の養護の仕事に取り組みがいと展望をもたらす養護論を書きたい―ということが本書執筆にあたっての著者の願いである。
目次
第1章 ホスピタリズム論を超えて―ホスピタリズム克服の視点と課題
第2章 集団づくりと個別指導―集団と個の発達のための施設処遇論
第3章 施設養護に生きるカウンセリング入門―カウンセリングの理論と方法
第4章 家族カウンセリングの事例研究―情緒障害をもつ子どもの家族へのアプローチ
第5章 積極的な施設像を求めて―今日の養護施設観を再検討しながら
補章 実践・事例研究の意義と方法
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- 和書
- 隣合わせ



