出版社内容情報
【内容】
ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』におけるウェズリ解釈ならびに資料操作を批判的に検討することによって、メソジズム運動の指導者ウェズリの神学を正当に位置づけた貴重な労作。
【目次】
第一編 問題の提起
第一章 ウェーバーの引用典拠への疑問
第一節 サウジの『ウェズリ伝』
第二節 アシュリ書簡
第二章 ウェーバーのウェズリ解釈への疑問
第一節 ウェズリの原文とウェーバーの引用文との相違
第二節 「慈善」倫理と「職業」倫理との構造的相違
一 「よきわざ」の「伝統主義的」解釈
二 「よきわざ」の「職業」倫理的解釈
三 ウェズリにおける「よきわざ」と倫理構造の系譜
第二編 ウェズリの高教会主義の系譜
第一章 ウェズリのアルミニアニズムの系譜
第一節 国教会神学におけるアルミニアニズムの勝利
第二節 ピューリタン革命期および王政復古期のアルミニアニズム
第三節 ウェズリのアルミニアニズムの系譜
第二章 ウェズリのトーリー高教会主義の起源
第一節 トーリー高教会人サムエル・ウェズリ一家
一 名誉革命前後のウェズリ一家
二 サッシェヴァレル事件およびアタベリー陰謀事件とウェズリ一家
第二節 オックスフォードのトーリー高教会主義とウェズリ
一 ウェズリ在学当時のオックスフォード
二 テーラーおよび臣従拒誓者とオックスフォード・メソジスト
第三編 ウェズリの「慈善」倫理の系譜と構造
第一章 高教会派の「慈善」倫理とウェズリ
第一節 テーラーの「慈善」倫理
第二節 ネルソンの「慈善」倫理
一 ネルソンの生涯とウェズリ
二 ネルソンの「慈善」倫理
第三節 ヒックスの「慈善」倫理
一 ヒックスの生涯とウェズリ
二 ヒックスの「慈善」倫理
第四節 ローの「慈善」倫理
一 ローの生涯とウェズリ
二 バンガー論争におけるローの倫理構造
三 ローの「キリスト者の完全」の倫理構造
四 職業における「意図の純粋と聖潔」
五 「完全な愛」の金銭の使用法
第二章 ウェズリの「慈善」倫理の構造とウェーバーの論理的矛盾
第一節 ウェズリの「キリスト者の完全」の倫理構造
第二節 ウェズリの「慈善」倫理の構造
一 『山上の説教(八)』の倫理構造
二 『金銭の使用法』の倫理構造
三 『メソジズム論』の倫理構造とウェーバーの論理的矛盾



