出版社内容情報
「よい」ダンスとは何か。その評価基準を決めるのは誰か。
弁護士からダンサーに生業を転じた著者は、さまざまな実践を伴いながらこれらの答えを追求してきた。本書は自らの歩みを振り返りながら、バレエ、韓国民族舞踊、フリークショー、ニジンスキー、大阪の金滿里、韓日ほかの障害者ダンス・カンパニー、日本植民地下の韓国ダンサー崔承喜やパリに招かれた川上貞奴など、古今東西のダンサーとその受容を独自の視点で捉えなおし、美しく踊る身体のあり方をあらためて見いだすに至るまでの記録だ。
生来の身体と向き合いながら個人史とダンス史を紐解く作業はやがて、見る人・見られる人双方の意識を、そして共同体の共通認識をも拡張する試みへとつながる。
「わたしたちの身体には常に、具体的な他人が宿っている。その「力」は、どんな規範的議論や立派な理念よりも納得のいく、人間の平等に関する信念へとわたしを導いてくれる。」ウソン哲学賞大賞受賞。
【目次】
はじめに:対等な力と差別化された能力とのあいだで
第1部 光の中へ
綱の上で
フリークショー
視線の内と外
病んだ身体たちのダンス
第2部 閉ざされた世界を開く
障壁のない劇場
ゴドーを待たない
第3部 ダンサーになる
春の爆発
ダンスの民主主義
ダンサーになること
謝辞
訳者あとがき
原注



