出版社内容情報
なぜ誤認知は生じるのか、そしてその結果として何が起きるのか? 外交政策を決めるときにどのような認知エラーが発生するか? 政治にかかる信念体系、他者についての心証はどのように形成され、そして変更されるか? 手元にある情報から政策決定者はどうやって結論を引き出すのか、特に自分の見解と異なる情報ばかり集まったときには?――これまで国際関係論や心理学の専門家のあいだで十分に議論されてこなかった大きな問題に分け入り、戦争はじめ外交政策の決定因子を「政策決定者」を中心に分析した、半世紀に及ぶ基本文献の翻訳。解説・山田朗
【目次】
イントロダクション
第一部 課題設定
第1章 認知と分析レベル
第2章 外因と内的プロセス――国家の「意図」について
第3章 抑止理論とスパイラル・モデル
第二部 認知のプロセス
第4章 コンシステンシー(理論とデータの相互作用について)
第5章 想起集合による制約
第6章 政策決定者は歴史から何を学ぶのか
第7章 態度変容はどのように起きるのか
第三部 誤認知の典型的パターン
第8章 作為性を過大評価する
第9章 自身の影響力を過大評価する
第10章 欲求と恐怖――「希望的観測」の再検討
第11章 認識的不協和を減らす
第四部 結論
第12章 誤認知を最小化するために
第二版への序文(2017)
謝辞
訳語ノート
訳者あとがき
解説・山田朗
原注
索引